「思ったより高い…」を防ぐ|注文住宅の総額費用の内訳と、後悔しない予算の立て方

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「よし、家を建てよう」と動き出したとき、多くの人が最初につまずくのが”お金”の問題です。住宅展示場やチラシで金額を見て、「あれ、思っていたより高い…」と感じた経験はありませんか。実は注文住宅の総額は、大きく書かれている「本体価格」だけでは決まりません。ここを知らないまま話を進めると、契約後に「こんなはずじゃなかった」と予算オーバーに苦しむことになります。この記事では、注文住宅の総額の内訳と、予算オーバーを防ぐ具体的なコツを、実際の施主のケースを交えながら解説します。

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注文住宅の総額は「3つの費用」でできている

チラシに「1,500万円〜」と書かれていても、その金額だけで家が完成するわけではありません。注文住宅の総額は、大きく次の3つに分かれます。(※上の図解を参照)

① 本体工事費(総額の約70〜75%)
建物そのものを建てる費用です。基礎、柱、屋根、外壁、内装、キッチンやお風呂などの設備が含まれます。広告の「坪単価」で計算される部分が、主にここです。

② 付帯工事費(総額の約15〜20%)
「建物以外」にかかる工事費です。見落とされやすいのに金額が大きいのがこの部分。たとえば――

  • 地盤改良工事(軟弱地盤だと数十万〜100万円以上)
  • 屋外の給排水・電気・ガスの引き込み
  • 外構(駐車場・門・フェンス・庭)
  • 古い家の解体費(建て替えの場合)

③ 諸費用(総額の約5〜10%)
工事以外にかかるお金です。住宅ローンの手数料、登記費用、火災保険、地鎮祭、引っ越し代など。現金で用意が必要で、ローンに組み込みにくいものも多くあります。

つまり「本体価格」だけで予算を組むと、実際にはその1.3〜1.4倍近い金額が必要になる――これが最初の落とし穴です。総額3,000万円で考えるなら、目安はこうなります。

費用の種類割合の目安総額3,000万円の場合
本体工事費70〜75%約2,100〜2,250万円
付帯工事費15〜20%約450〜600万円
諸費用5〜10%約150〜300万円

なぜ予算オーバーは起きるのか

予算オーバーには、はっきりした”型”があります。代表的なのは次の3つです。

  1. 付帯工事費を計算に入れていなかった ―― 本体価格しか見ていないパターン。
  2. 打ち合わせでオプションを足しすぎた ―― 「せっかくだから」と設備や建具のグレードを上げ、気づけば数百万円アップ。
  3. 土地の条件で想定外の工事が発生した ―― 地盤が弱かった、高低差があった、水道が引かれていなかった等。

特に3つ目は、土地を買ってからでは避けられません。土地の”価格”だけで判断すると危険、ということです。

【体験談】ある共働き夫婦の”予算オーバー”と、立て直し

ここで、よくある施主のケースを紹介します。30代の共働き夫婦Aさんは、当初「総額3,000万円」で家づくりを計画していました。

最初の見積もりは本体工事費で2,600万円。「予算内だ」と安心して打ち合わせを進めましたが、ここから雲行きが変わります。地盤調査の結果、改良工事で80万円。外構をきちんと整えると150万円。さらに間取りの打ち合わせで「対面キッチンにしたい」「床は無垢材に」と要望を重ね、オプションで約200万円の上乗せに。諸費用も含めると、総額は3,500万円を超えていました。

Aさん夫婦は一度立ち止まり、担当者と一緒に優先順位を整理し直しました。「今すぐ必要なもの」と「後からでもできること」を分け、外構は最低限にして庭は入居後にDIYで整えることに。無垢床も、家族が長く過ごすリビングだけに絞りました。結果、総額を3,150万円まで抑えて着地。「最初から総額で考えていれば、もっと落ち着いて選べた」というのが、夫婦の振り返りでした。

このケースが教えてくれるのは、予算は”本体価格”ではなく”総額”で管理すること。そして、すべてを一度に完璧にしようとしないことです。

予算オーバーを防ぐ3つのコツ

① 最初から「総額」で予算を立てる
本体価格に1.3〜1.4を掛けた金額を、ざっくりでいいので最初の目安にします。この一手間だけで、後半の慌て方がまったく変わります。

② 「絶対に譲れないもの」を先に3つ決める
打ち合わせでは魅力的な提案が次々と出てきます。事前に優先順位を決めておくと、「これは譲れない/これは後回し」の判断が早くなり、無駄な上乗せを防げます。

③ “後からできること”は入居後に回す
外構や庭、一部の内装は、住み始めてからDIYや追加工事で整えることもできます。当サイトの費用シミュレーターなら工程ごとの費用の目安を確認できるので、「今やる/後でやる」の線引きに役立ちます。

まとめ

注文住宅の総額は、①本体工事費 ②付帯工事費 ③諸費用の3つで構成され、本体価格だけで判断すると予算オーバーの原因になります。大切なのは、最初から総額で考え、優先順位をはっきりさせ、後からできることは焦らず回すこと。まずはご自身の希望する家が「総額でいくらになるのか」を把握することから始めてみてください。

(執筆者:みかさ)