初めてのマイホーム。工事が始まってから戸惑うこと、いっぱいありますよね。誰もがマイホームで失敗したくない筈です。
このコラムは、400件以上の注文住宅の設計監理に携わった経験のある筆者が、住宅設計・工事において起こりやすいミス・注意するべきことと、その対策について解説します。
工事種別毎に、具体的に発生した(起こりうる)ミス・事故の原因と背景を解説するとともに、その解決策を簡潔にお伝えします。
今回は「あぁ!やってしまった!」注文住宅の事件簿、こうなる前に 「地盤改良工事編」です。
地盤改良工事でのトラブル事例
地盤改良工事は、基礎工事前に地盤調査を行い、地盤が悪い場合に地盤補強を行う工事です。
一般的な工法として、柱状改良・鋼管杭・表層改良の3種類が多いかと思います。
地盤改良工事にて、稀にあるミスは以下の3点です。
① 建物配置を間違えて施工した!!
あってはならないことですが、稀に起こるのも事実です。施主の急な建物配置の変更が現場に伝わらなかったことが原因となるケースもあります。直前の変更はミスの元。これは鉄則です。
対策としては、工事着手前に必ず立会を行い、敷地に対する建物の配置寸法、建物の基準となる高さ(ベンチマークといいます)は、必ずハウスメーカーと確認しましょう。
② 地盤改良費用が払えない!!
これも稀にあるお話です。たとえ周辺の土地の地盤調査結果が良い結果であっても、その土地の地盤調査を行わなければ実際に改良工事の必要有無はわかりません。
対策としては、契約前から地盤改良工事費用は概算で押さえておきましょう。しっかりした営業なら資金計画において地盤調査費用は100万円ほど概算で押さえています。仮に地盤改良工事が結果として必要なかったとすれば、外構工事や家具等に費用をまわすこともできます。
なお、ハウスメーカーで地盤改良費が高いなと感じることもあると思います。相場はありますが、敷地条件によって変わるのは事実です。参考までに、地盤調査の見積費用を上乗せするなら、重機回送費・機器校正費・給水車などの項目です。そこを確認してみてください。

③ 地盤改良工事がそもそも必要であることに納得がいかない!!
このお話。意外とありました。施主が納得いかず、第三者等に相談するケースです。
対策と申しますか、結論から言うと、ハウスメーカーも10年間の瑕疵担保保証があり、建物の傾きもそれに含まれます。決してハウスメーカーは必要のない地盤改良工事の提案はしません。そこをまずご理解ください。仮に地盤改良工事の必要性がグレーゾーンであれば、地盤改良工事を行うべきです。
私も一度、現場から施工中の建物が傾いていると電話連絡を受けたことがあり、現場を見て青ざめた記憶があります。そのときは不可抗力ではありましたが、その現場は解体し、地盤改良工事からやり直しとなりました。地盤改良工事を決して甘く観てはいけません。
(執筆者:HK-HG 一級建築士・宅地建物取引士・行政書士・応急危険度判定士)