暖かくなり、外出しやすい気候になってきました。「赤ちゃんと一緒にお出かけしたい!」とお思いの方も多いでしょう。
しかし、赤ちゃんとの旅行を楽しみに思う一方で「外出先でのミルクの準備ってどうする?」「何を持っていけばいいのかな?」と悩む方も少なくありません。
でも、大丈夫です!ポイントを押さえれば、旅行中でも無理なくミルク育児を続けられます。
今回は、赤ちゃんとの旅行をより安全に楽しめるよう、粉ミルクの旅行先での調乳方法や準備しておくと安心の便利グッズをご紹介しましょう。
安心して粉ミルクを旅行中に調乳するために気を付けたいこと

赤ちゃんは菌への抵抗力が弱いため、粉ミルクを旅行中に調乳する際は、衛生面にしっかりと配慮することが大切です。
赤ちゃんが体調を崩してしまわないよう、基本のミルクの作り方と旅行先でも安心して調乳するコツを紹介します。
ミルク作り方を再確認|旅行中も基本が大切
旅行中も、基本の調乳方法を守ることが重要です。
- 清潔な手で調乳する
- 70度以上のお湯で粉ミルクを溶かす(出来上がり量の3分の2ほど)
- 粉ミルクが溶けたら、出来上がり量まで70度以上のお湯か湯冷ましを加える
- 飲ませる前に適温まで冷ます
特にお湯の「70度以上」という条件はサカザキ菌を死滅させるために重要で、感染予防に欠かせません。
旅行中でもお湯の温度や衛生面は妥協せず、いつもと同じ条件・方法で調乳することが、赤ちゃんの安心と安全につながります。
粉ミルクを旅行先で安全に調乳するポイント
外出先で調乳する場合は、以下の点に気を付けましょう。
- 70度以上のお湯を準備する
- 消毒グッズを使用し、清潔な手で調乳する
- 哺乳瓶は消毒済を持参するか使い捨てを使用する
- 調乳のタイミングがずれすぎないよう、ゆとりのあるスケジュールを組む
- 調乳したミルクはすぐに飲ませる
調乳後時間がたつと菌が増殖し、赤ちゃんの体調に影響を与える可能性があります。
厚生労働省のガイドラインでは「2時間以内に飲ませる」ことが推奨されていますが、保存状態によっては早く菌が増えてしまうかもしれません。
特に旅行先では温度管理が難しいケースが考えられるため、作り置きはせずに調乳後はすぐに飲ませた方が安心です。
また、飲み残しはもったいなく感じられるかもしれませんが、一度口をつけたミルクは雑菌が繁殖しやすくなります。赤ちゃんの健康を守るため、破棄しましょう。
参考:厚生労働省「乳児用調整粉乳の安全な調乳、保存及び取扱いに関するガイドラインの概要」
参考:厚生労働省「育児用調製粉乳中のEnterobacter sakazakiiに関するQ&A」
参考:厚生労働省「乳児用調製粉乳の安全な調乳、保存及び取扱いに関するガイドラインについて」
粉ミルクを旅行先で安全に飲ませるには?お湯の準備方法2つ

粉ミルクは、サカザキ菌への感染を防ぐため「70度以上のお湯で調乳する」ことが大切です。
赤ちゃんがサカザキ菌に感染すると、重い健康被害を引き起こす場合があります。そのため、旅行中であっても、お湯の温度管理は欠かせません。
赤ちゃんの健康を守るため、旅行先でも70度以上のお湯を準備する方法を2つ紹介します。
①自宅で沸かしたお湯を持参する
1つ目は「自宅で沸かしたお湯を持参する」方法です。保温性の高いステンレスボトルを使えば、数時間は70度以上の温度をキープできます。
旅行中は、以下の2本の水筒を準備しておくと安心です。
- 調乳に使うお湯を入れる用
- 湯冷まし用(できたミルクを適温まで冷ますため)
水筒が1本しかない方や荷物を軽くしたい方は、湯冷まし用としてペットボトルの軟水を使用しても問題ありません。
水筒は300mlや500mlなどサイズやデザインのバリエーションが多いため、赤ちゃんが飲む量や好みに合わせて選ぶのも楽しいでしょう。
中でもおすすめは、パッキンが一体型になっているタイプ。洗いやすく乾かしやすいため、旅行中でも衛生的に使えます。
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②旅行先でお湯を確保する
旅行先に以下のような施設があれば、現地でお湯を調達することも可能です。
- 旅館やホテル
- 飲食店
- 道の駅
- サービスエリア
- 授乳室やベビールーム
宿泊先を選ぶ際は、部屋に電気ポットがあるかどうかを事前に確認して予約すると安心です。水筒を持ち歩く必要がないため、荷物を軽くできます。
また、飲食店によってはお湯を提供してくれる場合もあるため、公式サイトなどで確認しておくと良いでしょう。
授乳室やベビールームに関する情報は「パパマママップ」や「Baby map」などのサイト・アプリで調べることが可能です。
こうした情報をチェックしながら旅行の計画を立てれば、粉ミルクへの不安を軽減し、よりスムーズに旅行の準備を進められます。
荷物を減らすには?粉ミルクを旅行先で飲ませる場合の便利グッズ

粉ミルクを旅行先で準備しようとすると、どうしても荷物が増えてしまいがちです。
ただでさえ赤ちゃんとのお出かけは持ち物が多いため、できるだけコンパクトにまとめられると助かりますよね。
そこで、旅行先でのミルク準備を楽にしてくれる、便利グッズを紹介します。
コンパクトに持ち運べる「携帯ミルク」
旅行中に飲ませる粉ミルクは、必要な分だけを衛生的に持ち運べる以下のタイプが便利です。
- スティックタイプ
- キューブタイプ
量の調節がしやすく哺乳瓶にも入れやすいため、旅行先でも使いやすいでしょう。
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洗えないときに助かる「使い捨て哺乳瓶」
旅行先で哺乳瓶の洗浄や乾燥、消毒ができないときは「使い捨て哺乳瓶」が役立ちます。
使用後はそのまま捨てられるため、衛生的で荷物を減らせる点が魅力です。
おすすめ商品:ステリボトル 5個入 240ml 使い捨て 哺乳びん
哺乳瓶を繰り返し使える「インナーバッグ」
使い慣れた哺乳瓶を旅行先でも使いたい方は、「インナーバッグ」を使うのもおすすめです。
哺乳瓶の中にセットする使い捨てのビニールバッグで、1本の哺乳瓶を複数回使えるため、荷物を減らせます。
おすすめ商品:カネソン 哺乳びん用インナーバッグ 20枚入
お湯不要で便利な「缶ミルク」
旅行先でお湯を調達するのが難しい、水筒でお湯を持参しても70度以上をキープできているか不安という方は、「缶ミルク」があると安心です。
お湯の準備が不要でそのまま飲ませられるため、時間や手間を減らせます。
専用のアタッチメントを使えば、哺乳瓶の準備も不要でさらに便利です。
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まとめ|持ち物リストで安心!粉ミルク育児中も旅行を楽しもう

粉ミルクを旅行中に準備しようと思うと、普段と環境が異なるため、不安に感じる方もいるかもしれません。
しかし、事前に情報を調べておき便利グッズをうまく取り入れれば、粉ミルクを使いながらでも快適に旅行を楽しめます。
旅行中の困りごとを避けるためにも以下の持ち物リストを参考に、必要なものを準備しておきましょう。
【粉ミルク関連アイテム】
- スティックミルク
- キューブミルク
- 缶ミルク
- 缶ミルク用アタッチメント…など
【調乳・授乳関連アイテム】
- 水筒(お湯用)
- 水筒(湯冷まし)か水のペットボトル
- 哺乳瓶か使い捨て哺乳ボトル
- 授乳ケープ
【衛生対策アイテム】
- 哺乳瓶消毒グッズ
- 除菌シート
【その他】
- タオル
旅行日数や旅行先の設備に合わせて、必要なアイテムは変わります。
たとえば調乳の手間を省きたいなら缶ミルクを使う、荷物を減らしたい場合は使い捨てボトルを使うなど、目的に合わせて調整すると良いでしょう。
家族みんなが快適に過ごせるようしっかりと準備をして、楽しい時間をお過ごしください。
(執筆者:渡辺ゆき)