子供に長靴はいらない? 足に悪い理由と対策3選

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写真:illust AC

「うちの子、雨の日や晴れの日も長靴しか履きたがらないけど…本当に毎日履かせていて大丈夫?」 そんな疑問や不安を感じて検索された方も多いのではないでしょうか。

実は、子供にとって長靴は「いらない」どころか、毎日履かせると足の発達に悪影響を及ぼす可能性があります。足を正しく支えられない構造のため、扁平足や体のゆがみなど、将来的なトラブルにつながるリスクも指摘されています。

この記事では、

  • 子供に長靴がいらないと言われる理由
  • 長靴を履かせる場合に実践したい3つの対策
  • 雨の日でも困らない代替案やTPOに応じた選び方

について、足育の観点を交えながらわかりやすく解説します。

お子さまの足の健康を守るヒントにして下さいね。

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なぜ子供に長靴はいらないの?足に悪い理由とは

長靴は”ゆるい靴”だから足を支えない

長靴は紐やマジックテープで調整できないため、足が靴の中で前後左右に動きやすく、すり足のような歩き方になってしまいがちです。

このため足首の動きが制限され、正しい歩行パターンが身につきにくくなります。

足首が固くなり、つまずきやすくなったり、長時間歩くと必要以上に疲れる原因にもなります。

くるぶしが外側に傾くと扁平足や体の歪みに影響

子供の足の骨格形成は3歳頃から始まり、7歳頃までに大きく発達します。この時期にゆるい長靴を頻繁に履くと、くるぶしの骨が外側に傾くリスクが高まってしまいます。

足育の専門家によると、特に幼児期の足は「固まる前のプリン」のようなもので、靴の形に影響されやすい時期とされています。

くるぶしが外側に傾くと扁平足の原因となり、姿勢の乱れや体全体のバランスの崩れにもつながります。

毎日履かせるのは足育の観点からNG

足育の専門家は「長靴は雨の日や雪の日限定の特別な履物」と位置づけています。

一日だけや短時間だけなら問題ありませんが、毎日長時間履かせることできれば避けたいところ。

足の形成期(歩き始めから4歳頃まで)は特に重要で、この時期の履物選びが将来の足の健康に繋がります。

雨の日はどうする?長靴の3つの対策

通気性×防水◎のブーツという選択

雨や雪の日の代替案として「ゴアテックス素材のブーツ」を検討してみてはいかがでしょうか。

足育先進国のドイツでは一般的な選択肢で、防水性能だけでなく、足先が適切に曲がるよう靴底が加工されています。

マジックテープで固定できるタイプを選べば、足が靴の中で滑る心配も減りますよ。

中敷きや紐で”足に合う状態”にカスタマイズ

どうしても長靴を履かせたい場合は「土踏まず付きの中敷き」を活用しましょう。前滑りを防ぎ、正しい歩行をサポートしてくれます。

また、上部に紐があるタイプの長靴を選ぶと、足が動きにくくなって固定性がグッと高まります。

長靴選びでは足の幅にも気を付けながら、子供の足に合ったサイズを選びましょう。

それでも履きたがる場合の付き合い方

子供が長靴を好む場合は、「雨の日や特別な外遊びの時だけ」というルールを設けてみましょう。

また、子供と一緒にわくわくしながら靴を選ぶのも良いかもしれません。

長靴以外の選択肢に興味を持たせることで、自然と靴の使い分けを学ぶきっかけになりますよ。

TPOを見極めて「長靴は限定使用」がおすすめ

子供の足の発達には、TPO(時間・場所・場合)に応じた靴の使い分けが理想的です。

ドイツでも、雨の日の泥遊びには長靴、そのあとは足育に良い運動靴、寒い日はブーツというように状況に応じて変えることが一般的です。

丈の長さは、あまり長いものでなく、すね程度の「ミドルタイプ」が歩行を妨げにくいとされています。

また、靴底の滑りにくい素材や、暗い日でも目立つ色の長靴を選んで安全性を意識しましょう。

子供の足の成長を考えると、「絶対に長靴はダメ」ではなく「必要な時だけ使う」という考え方が現実的です。

雨や雪の日に限定して使い、晴れた日は足の発達を促す適切な靴を履かせることで、子供の健やかな足の成長をサポートしましょう。

まとめ

子供の長靴は「いらない」わけではなく、使い方と頻度が重要。

足の成長期に毎日長時間の使用は避け、雨や雪の日の限定使用に留めるのがベストです。

どうしても使う場合は、土踏まず付き中敷きの活用や、紐付きタイプの長靴を選ぶことで足への負担を軽減できます。可能であれば足育に配慮したゴアテックスブーツへの切り替えも検討し、子供の足の健康を長期的な視点で守ってあげることが何より大切です。

正しい知識で賢く長靴と付き合い、お子さまの健やかな足の発達をサポートしていきましょう!

(執筆者:あい)