夏休みなどの長期休みは、子どもたちにとっては待ちに待った楽しい時間ですよね。しかしその反面、お仕事をしているパパママにとっては、いつも以上に頭を抱えることが増える時期かも知れません。
「長期休みだけでも子どもを学童保育に預けられないかな?」
そう考える方も少なくないのではないでしょうか?
実は、長期休みだけ学童保育を利用することは十分に可能です。
この記事では、長期休みに学童保育を利用する際の、利用方法、メリットや注意点、そして施設の選び方までを丁寧に解説していきます。
子どもの安心安全を守りながら、家族みんなが笑顔で長期休みを乗り切るためのヒントを一緒に見つけていきましょう。
◆共働きの夫婦が直面する長期休みの4つの課題とは?

長期休みが近づくと、子どもたちの嬉しそうな笑顔とは裏腹に、共働きのご家庭では「どうしよう…」と頭を悩ませることが増えがちですよね。
普段学校がある間はスムーズに回っていた日常も、この期間ばかりはいくつか大きな課題に直面します。ここでは、共働き家庭が直面する4つの課題についてまとめます。
♢課題1.子どもの預け先探し
まず、一番に直面するのが子どもの預け先ですよね。学校が休みになると、日中の子どもの居場所を確保する必要があります。
実家や親族に頼れる場合はいいのですが、それが難しいとなると、習い事のスケジュール調整や仕事のシフト変更、最悪の場合は有給休暇の取得を検討するなど、時間や心に大きな負担がかかってしまいます。
この「預け先がない」という問題は、働く親御さんにとって最大の課題と言えるでしょう。
♢課題2.家事負担の急増
次に、毎日の家事負担の増加も無視できません。学校がある時は給食で済んでいたお昼ごはんも、長期休み中は毎日3食用意しなくてはなりません。
さらに、家で過ごす時間が増えることで、部屋の散らかり具合もいつも以上…なんてことも。
仕事と家事、そして育児の両立は、普段以上に体力的にも精神的にも大変になる時期です。特に、夏休みなどの暑い時期は、食中毒への配慮など、お弁当作り一つとっても負担が増えがちです。
♢課題3.子どもの生活リズムの乱れ
そして、子どもの生活リズムが乱れてしまうことも、多くの保護者の方が心配される点です。
学校がないからといって、夜更かしや朝寝坊が続くと、なかなか規則正しい生活に戻せなくなってしまいます。
せっかくの休みだからと大目に見てしまいがちですが、新学期に向けての生活習慣の維持は、子どもの健康と学力にも影響するため、悩ましい課題と言えるでしょう。
一度乱れたリズムを元に戻すのは、親子どちらにとっても大きなストレスになりかねません。
♢課題4.自宅での安全確保と防犯対策
最後に、子どもが家で一人で過ごす時間が増えることによる安全面への不安も大きくなります。
特に低学年のお子さんの場合、不審者の侵入や不慮の事故など、万が一の事態を考えると心配で仕事に集中できないという声も耳にします。
子どもが安全に過ごせる環境をどう整えるか、防犯対策や防災意識の徹底など、頭を抱えるパパママも多いのではないでしょうか。
これらの課題を乗り切る選択肢の一つが
「学童保育を利用すること」
です。
以下では学童の仕組み、利用方法などを解説しています、詳しくみていきましょう。
◆長期休みだけでも学童保育は利用可能!その仕組みと種類

「学童保育って、毎日通うものだよね?長期休みだけでも預かってもらえるのかな…」そう思っている方もいらっしゃるかもしれません。
でも、ご安心ください!多くの学童保育施設では、夏休み、冬休み、春休みといった長期休み期間中だけでもお子さんを預けることが可能です。
ここでは、学童保育の基本的な仕組みと、利用を検討する際に知っておきたい種類について解説します。
♢学童保育とはどんなところ?
地域によっては「放課後児童クラブ」や「放課後キッズクラブ」といった名称で呼ばれることもあります。
学童保育には、放課後児童支援員と呼ばれる専門の職員が常駐しており、子どもたちが安全に、そして楽しく過ごせるよう見守ってくれます。
ただ時間を過ごすだけでなく、宿題の時間があったり、時にはみんなで遊んだり、工作をしたりと、集団生活の中で様々な経験ができる場所なんです。
最近では、英会話やプログラミング、アート教室など、学びの要素を取り入れたユニークなプログラムを用意している学童も増えています。
♢長期休みだけの利用もOK?
「夏休みだけ」「冬休みだけ」といったスポットでの利用を希望するご家庭も多いですよね。ほとんどの学童保育施設では、長期休み期間中の受け入れを行っています。ただし、施設の定員や、地域のニーズによって、利用条件や募集状況は異なります。
特に、人気のある学童や都市部の施設では、長期休み期間中だけでも利用希望者が集中し、定員に達してしまうことも。
そのため、利用を検討する際は、早めに近隣の学童保育施設に問い合わせて、「長期休みだけの預かりは可能か」「どのような条件があるか」などを確認しておくことが大切になってきます。
♢学童保育の主な2つの種類
学童保育には、大きく分けて「公立学童」と「民間学童」の2種類があります。それぞれ特徴が異なるので、ご家庭の状況やニーズに合わせて比較検討することが大切です。
●公立学童(放課後児童クラブなど)
公立学童は、主に各自治体が運営している施設です。小学校の敷地内や併設された施設にあることが多く、比較的安価な利用料金が魅力です。
・利用費用 | 月額4,000円〜8,000円程度(自治体により異なる) |
・預かり時間 | 学校の放課後から18時、延長で19時半頃までが一般的 |
・利用条件 | 基本的に保護者が共働きであることなどが条件 |
・施設の過ごし方 | 自由遊びが中心で、学習指導は限定的 |
●民間学童
民間学童は、学校法人や一般企業などが運営している施設です。学習塾や習い事教室が運営しているケースも多く、独自の教育プログラムや充実したサービスが特徴です。
・利用費用 | 月額3万円〜5万円程度と高め(サービス内容により幅がある) |
・送迎の有無 | 送迎サービスを行っている学童もある |
・預かり時間 | 夜間まで延長可能な施設が多い |
・利用条件 | 親の就労条件が問われないケースも多い |
・施設の過ごし方 | 独自のカリキュラムや習い事プログラムが豊富 |
♢学童保育への申し込みの流れ(公立学童の例)
ここでは公立学童の一般的な申込みの流れをご説明します。
- 情報収集
各自治体の公式サイトや広報誌などで、学童保育の募集案内をこまめにチェックしましょう。長期休み期間中の一時入会募集は、夏休みなら1〜2ヶ月前など、比較的早い時期に周知されることが多いです。 - 募集期間の確認
入会期間と受付期間が提示されるので、必ず確認しましょう。直前になって慌てないよう、余裕を持って準備してくださいね。 - 申請書類の準備
申請書は、自治体の公式サイトからダウンロードできるほか、役所の窓口でも入手可能です。必要事項を記入し、保護者の就労状況などを証明する書類(勤務証明書など)の写しを添えて提出します。
公立学童は定員があるため、募集開始と同時に申し込むなど、計画的に進めることがスムーズな利用へのカギとなります。まずは、お住まいの地域の学童情報を調べてみてくださいね。
◆長期休みに学童保育を利用するメリット

長期休みに学童保育を利用することは、働く保護者の方々にはもちろん、お子さんにとってもたくさんの良いことがあります。
ここでは、具体的なメリットを5つのポイントに分けてご紹介します。
♢子どもの安全・安心が確保できる
子どもがまだ小さいうちは、一人で留守番させるのは心配ですよね。夏休みなどの長期休みは日中家にいる時間が長くなる分、不審者の侵入や不慮の事故など、万が一の事態を考えてしまうと仕事にも集中できません。
学童保育には、放課後児童支援員という大人が常駐し、子どもたちの安全をしっかりと見守ってくれます。
目の届くところに大人がいることで、ケガやトラブルのリスクも減らせますし、親御さんは安心して仕事に専念できますね。
♢規則正しい生活リズムをキープできる
長期休みに入ると、どうしても子どもの生活リズムが乱れがちです。一度崩れた生活リズムを戻すのは、親子ともに大変だしストレスにもなりますよね。
学童保育の多くは朝から開所しており、一日を通して「朝起きて、夕方に帰宅する」という規則正しい生活リズムを自然と維持できます。
新学期が始まってからもスムーズに学校生活に戻れますね。
♢異年齢交流で社会性が育つ
学童保育では、様々な学年の子どもたちが一緒に過ごすため、普段の学校生活ではなかなか経験できない異年齢の子どもたちとの交流が生まれます。
家庭や学校とは異なる人間関係の中で、協調性や思いやり、コミュニケーション能力といった社会性を自然と身につけられるんです。
また、学童の職員など、学校の先生以外の大人と接する機会が増えることも、子どもの視野を広げるきっかけになりますよ。
♢宿題に取り組む習慣が身につく
長期休み中は、宿題の量が多くて親が管理するのも一苦労…という悩みもよく聞かれますよね。
学童保育では、一日のプログラムの中に“宿題に取り組む「学習タイム」”が設けられていることが多いです。
みんなで一緒に宿題をする環境があるため、集中して計画的に学習を進められます。保護者の方が忙しくてなかなか宿題を見てあげる時間がない場合でも、学童のスタッフが見守ってくれるので安心です。
♢普段できない体験や思い出作りができる
「夏休みならではの特別な体験をさせてあげたいけど、なかなか時間が取れない…」そんな悩みも、学童保育が解決してくれるかもしれません。
多くの学童保育では、長期休み中に様々なイベントや体験プログラムを実施しています。例えば、ものづくり教室や季節ごとのイベント、遠足、サマーキャンプなど、家庭ではなかなかできないような貴重な体験ができることも。
◆学童保育を利用する際の注意点・デメリット

学童保育は、長期休み中の子どもの預け先として非常に心強い存在です。しかし、利用を検討する際には、いくつかの注意点や、ご家庭によってはデメリットと感じるかもしれない点もあることを理解しておきましょう。
♢毎日の「お弁当作り」が保護者の負担に
学校給食がない長期休みに学童を利用する場合、基本的に毎日お弁当を持参する必要があります。これは、働く保護者にとって大きな負担となりがちです。特に暑い夏場は、食中毒への配慮も必要となり、メニューや衛生面に気を配る必要があります。
「毎朝お弁当を作るのは大変…」と感じる方は、宅配弁当サービスを導入している学童がないか、という点にも注目して学童を探してみると良いかも知れません。
♢夜遅くまでの預かりには限界がある
公立学童の場合、閉所時間は原則として18時頃、延長保育を利用しても19時半頃までとしているところがほとんどです。
そのため、急な残業や交通機関の遅延などで帰宅が遅くなる場合は、お迎えの時間が間に合わない可能性があります。
夜遅くまでの預かりに対応している民間学童の利用も考えておく必要があるでしょう。
♢延長保育で追加料金が発生することも
学童保育の利用料金は、公立学童であれば比較的安価ですが、延長保育を利用する際には追加料金が発生するケースがほとんどです。
長期休み期間中は、通常よりも利用時間が長くなる傾向があるため、結果的に費用が膨らむ可能性もあります。
申し込み前に、利用時間に応じた料金体系をしっかりと確認し、ご家庭の予算に合った施設を検討することも大切ですね。
♢習い事との両立が難しい場合も
学校がある平日の夕方や夜に習い事をしているお子さんも、たくさんいらっしゃると思います。
長期休み中は、習い事の時間が日中に変更になるケースもありますが、学童保育では基本的に習い事への送迎は行ってくれない施設が多いです。
子どもが一人で学童を途中で抜けて習い事に行き、また戻ってくることが許される学童もありますが、安全面を考えると心配ですよね。
長期休み中の習い事をどうするか、学童のルールを確認し、お子さんとも事前に相談しておくことが大切ですね。
♢子どもが「行きたくない」と言い出すことも
普段から学童に通っていないお子さんにとって、長期休みの途中から学童に通い始めるのは、慣れない集団生活への不安や抵抗感を感じる可能性があります。
仲の良い友達がいれば別ですが、初めての場所で他学年の子どもたちと過ごすことに、慣れずに馴染めない子もいるかも知れませんよね。
「行きたくない」と言出だしたときの対処法も考え、たまには学童に行かない日を作ったり、家庭で一緒に過ごす時間を大切にしたりするなど、子どもの気持ちに寄り添った対応ができると良いですね。
◆学童保育を選ぶ際に気をつけたいポイント
一口に「学童」と言っても、その内容は多岐にわたります。後悔しない選択をするために、ぜひ以下のポイントに注目して、ご家庭にぴったりの学童を見つけてくださいね。
♢ライフスタイルに合う「利用時間」か?
まず最も重要なのが、ご自身の仕事やご家庭のライフスタイルに合う利用時間に対応しているか、という点です。以下のポイントに注目してみましょう。
「夕方のお迎えには間に合うから、公立学童の預かり時間で十分」という方もいれば、「フルタイム勤務なので、夜遅くまで預かってほしい」という方もいるでしょう。
特に、20時や22時といった夜間まで対応可能なのは民間学童の大きな強みです。送迎の有無も合わせて確認しておくと安心です。
♢予算とサービスのバランスなど「利用料金」はどうか?
学童保育の利用料金は、公立か民間かで大きく異なります。
公立学童 | 民間学童 | |
---|---|---|
費用の目安 | 月額4千円〜8千円程度(自治体による) | 月額3万円〜5万円程度(サービスによる) |
特徴 | 安価だが、追加料金や利用条件の確認必須 | 費用は高めだが、サービスが充実 |
料金の安さだけで判断せず、延長保育料やイベント参加費など、別途費用がかかる可能性があるかも忘れずに確認しましょう。
最近は、英語やプログラミングといった習い事を兼ねた「教育型」の民間学童も増えているので、提供されるサービス内容と費用のバランスを見て検討することをおすすめします。
♢「スタッフの質と人数」はどうか?
お子さんが快適に過ごすためには、学童のスタッフがどんな人たちなのか、十分な人数が配置されているのかという点も非常に大切なポイントです。
実際に施設見学に行ったり、口コミを調べたりして、子どもたちが安心して過ごせる環境か、信頼できるスタッフがいるかを確認してみましょう。
公立学童はボランティアが担当することもありますが、民間学童では教育経験のあるスタッフが多いという傾向があります。
♢「自宅・職場からの距離」はどうか?
毎日通う場所だからこそ、自宅や職場からの距離、そして交通アクセスも重要なポイントですね。以下の点にも注目して選んでみてください。
送迎サービスがある学童もありますが、ない場合は、もしもの時にお迎えに行きやすいかどうかも考慮しておきましょう。
♢「サービス・プログラム内容」はどうか?
学童保育での過ごし方は、施設によって様々です。お子さんの興味や関心、個性を伸ばせるようなプログラムが提供されているかも確認しましょう。
子どもの性格や意見も尊重しながら、どんな場所で時間を過ごすのが良いか、家族で話し合ってみるのも良いですね。
◆長期休み前の学童保育利用は計画的に!
夏休みなどの長期休みは、子どもにとって特別な時間ですが、働く親御さんにとっては悩ましい時間ですよね。しかし、学童保育を上手に活用することで、こうした課題は解決できるかもしれません。
学童は、子どもの安全な居場所を提供するだけでなく、規則正しい生活習慣の維持、異年齢交流、宿題サポート、そして貴重な体験の機会をも提供してくれます。
公立・民間それぞれの特徴を理解し、ご家庭のライフスタイルやお子さんの性格に合った施設を選んでみてはいかがでしょうか?
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(執筆者:yuffy)