共働き家庭が一般化する一方で、「夫が家事をしない」ことに悩む妻たちの声がSNSで次々と投稿され、大きな反響を呼んでいます。仕事と育児、そして家事まで担う“名もなき負担”に耐えかね、「#旦那デスノート」など過激なハッシュタグがバズる現象も。
その裏には、多くの共働き女性たちの叫びと、本音が隠されています。
この記事では、SNSで話題となったリアルな投稿や漫画・動画の事例をもとに、なぜ“夫が家事をしない問題”がここまで深刻なのか、そしてどう向き合えばよいのかを掘り下げていきます。
この記事を読むと分かること
- 共働き夫婦における家事分担の実態とそのギャップ
- SNSで共感を呼んだハッシュタグ投稿やバズ動画の内容
- 人気漫画家・インフルエンサーの“リアルな夫婦描写”
- 夫婦間のすれ違いが起きる心理的な背景
- 家事をしない夫への具体的な“逆襲術”と対処法
そして、筆者も過去「夫が家事をしない」ことで悩んだ一人です。そんな実体験も交えながら、家事の偏りに悩むあなたが、少しでも「気持ちが軽くなる」「実践できるヒントが見つかる」きっかけになるようにまとめました。
共働き家庭における「家事しない夫」問題とは?

日本の共働き世帯数は年々増加し、今や共働きが当たり前の時代ですよね。一方で、「家事育児は妻の仕事」という古い価値観だけが取り残されているのが現実です。
たとえば、大手ハウスメーカーの調査では、共働き世帯でも妻が家事の7割以上を担っているケースが多く、妻の約88.6%が「自分が7割以上負担している」と回答しています。
また別の意識調査では、女性の68%が家事の7割以上を担当し、約86%の夫が「自分が家事をやっている」と感じている一方、女性の満足度は約54%に止まっています
でも、夫側は「ゴミ出ししてるし」「休日は子どもと遊んでるから十分」と感じているケースも多く、夫婦間で“家事に対する認識のズレ”が深刻なすれ違いを生んでいる場合も・・・
我が家も過去にはこの認識のズレに悩まされました。これは単なる負担の話ではなく、「自分だけが頑張っている」という孤独感に直結する根深い問題です。
SNSで話題のハッシュタグ・共感投稿まとめ
#旦那デスノートから見える妻の本音
Twitter(現X)上で長年話題となっているのが、「#旦那デスノート」という過激なハッシュタグです。
- 「皿洗い一つもしないのに文句だけ言う旦那、早くいなくなってほしい」
- 「育児は母親の仕事だと思ってるなら、時代錯誤すぎ」
といった、怒りと悲しみに満ちた投稿が日々更新され、共感を呼んでいます。
表面的には笑いを誘っていても、その奥に強烈な孤独感や絶望がにじんでいるんです。こうした捌け口がないと、ストレスが爆発してしまうんですよね。
共働き妻たちの“怒り”投稿に共感の嵐
他にも「#夫の愚痴」「#共働きなのに私だけ家事育児」などのタグも人気で、X、Instagram、Threadsなどでバズっているようです。
ある投稿では、「育児中の夜泣き、全部私。夫は耳栓して爆睡。なんのための共働きなの?」と綴られ、数万の「いいね」がつきました。
SNSはもはや「共働き妻の逃げ場」「心の避難所」としての機能も持ち合わせているとも言えますね。
漫画・イラストで共感を呼ぶクリエイターたち
いくたはな『夫を捨てたい。』の衝撃
漫画家・いくたはなさんのエッセイコミック『夫を捨てたい。』をご存じでしょうか?
家事をしない夫に疲弊する妻の心理をユーモラスに、そして鋭く描き、話題となりました。
- 「つわりで動けないのに夫はゲーム三昧」
- 「風邪ひいても休めない妻と、鼻水で会社を休む夫」
といったエピソードは、多くの女性たちから「まさにうちもそれ」と共感の声が殺到。日常の中で見えにくい“モヤモヤ”を可視化することで、読者の感情を掴んでいます。
「それ、うちのこと…?」と感じた方は、きっと少なくないはずです。
雪わいこ「旦那ラブノート」とリアルな夫婦模様
Twitter(現X)で活動する漫画家・雪わいこさんは、あえて「旦那ラブノート」と題し、逆に夫との関係改善をテーマに描いた漫画で注目を集めています。
かつて「旦那デスノート」のような発信をしていたものの、「本当は仲良くしたい」「どうすれば夫婦で協力できるか」を模索する姿勢が、多くの共働き世代に刺さりました。
感情の爆発だけでなく、改善に向けた姿勢が評価されていて、発信スタイルの変化が話題を呼んでいます。
モヤモヤを吐き出したい、でもその裏には誰しも「本当は分かり合いたい」という思いがあるのではないでしょうか。
TikTok・Instagramでバズった“家事しない夫”ネタ
夫婦のギャップを笑いに変える
TikTokでは、「できる夫」と「できない夫」のギャップをネタにした動画がバズっています。
たとえば、「@aya_uyablog」さんの動画では、家事分担ゼロから徐々に“進化”していく夫の成長物語がユーモラスに描かれ、フォロワーから「こんな旦那なら一緒に頑張れそう」と好評を博しました。
笑いながらも「共感できる」「うちもこうして変わってほしい」と感じた視聴者のコメントが多く、そういったコメントを見ているだけでも、私も頑張ろうかなと思えてきますよ!
「理想の夫」と「現実の夫」対比系動画
他にも、理想のイクメン夫と現実の“使えない旦那”を対比するショート動画がバズっています。
例として、「赤ちゃんを抱っこして寝かしつける理想のパパ」の映像の直後に、「赤ちゃんの泣き声を聞いて“俺、寝てくるわ”と去る現実の夫」が流れる動画があり、笑いと怒りを誘っています。
このような動画は“あるある”と共感を呼びながらも、夫婦間の危機に一石を投じるコンテンツとして注目されています。
こういったコンテンツは、妻だけでなく是非夫の皆さんにも見て頂きたいですね!
SNS発信の偏りと実態に見る“夫婦の認識ズレ”

妻は「共感」夫は「やってるつもり」?
SNSでは圧倒的に「妻→夫への不満」という方向性の発信が多く見られます。決して妻だけが不満を感じているというわけではありませんが、女性のほうが感情を言語化・共有する文化に慣れているからとも言われています。
一方で、夫側は「俺は十分やってる」と思っている場合も多く、互いの認識に大きなズレが生じがちです。
家事や育児の“質”と“量”のギャップ、そしてその“見える化”の欠如が、すれ違いの大きな要因になっています。
我が家の場合は、夫に必ず言語化して伝えることを徹底しました。タスクをLINEで送りつけた事もあったのですが、「忙しくて!」と忘れられ・・・。少し面倒でも、その場その場でしっかり伝えることで少しずつ改善されていきましたよ。
家庭内タスク認識のギャップ
家族カウンセラーの見解によると、「夫婦間で『家事』の定義がそもそも異なる場合が多い」といいます。
たとえば、夫は“風呂掃除した=俺は家事した”と思っていても、妻にとっては“育児・食事・買い物・片付け”がルーチンであり、その1項目だけでは不十分。
こうしたギャップが積もることで、不満が爆発してしまうケースが多いんですね。
そもそも、妻と夫以前に一人一人人間として性格も育った環境も違うので、「この家事はこれで完了!」という基準が違い過ぎるんですよね。20~30年も自分の価値観で生きてきたのですから、それを変えていくのも相応の忍耐力と時間がかかります。
「どうしてそうなるの!?」とイライラしてしまう感情もとっても良く分かりますが、ここは長丁場を覚悟して、価値観のすり合わせを気長にやっていきましょう!
家事しない夫への逆襲術&対処法

共働きママの実践アイデア5選
実際にSNSでシェアされている「逆襲術」は次のようなものがあります。
- 家事をやらなかった日の夫の洗濯物は洗わない
- 夕飯を“自分と子供だけ”にする
- 家事分担表を壁に貼る
- 「お願い」ではなく「タスク」として伝える
- ご褒美制にする
いずれも“感情に訴える”のではなく“可視化+ルール化”がポイントです。
①②は何だか気が引けてしまいますが、③④は現実的ではないでしょうか。我が家の場合は、夫がやる前提で「洗濯物と洗い物どっちがいい?」と聞いてから、相手の好きな方(苦手ではない方)を選ばせる方式が上手くいきました。
やってね、ではなく、やる前提でどんどん話しかけていくのも手ですよ!
専門家がすすめる「伝え方」「ルール化」「見える化」
夫を責め立てるのではなく、「どう伝えるか」が成果を分けます。
- 「“これやってくれたら助かる”と感謝を前提に頼む」
- 「できたらちゃんと褒める」
- 「何をすべきかを見える化する」
などが基本戦略です。
なんで褒めなきゃいけないの・・・という気持ちもあるかもしれませんが、まずは「やってくれたこと」にフォーカスして感謝を伝えることから始めてみて下さい。
また、第三者(保育士、家族カウンセラー)に相談して、客観的に家族の負担を把握するのも効果的です。共働きである以上、家事・育児は“夫婦共同責任”であることを前提に再構築していく姿勢が大切です。
まとめ
共働き世帯が増える現代社会において、「夫が家事をしない」問題はもはや一部の家庭だけの問題ではありません。
SNSで多くのママたちがリアルな苦しみや怒りを共有することで、社会の関心も高まりつつあります。そして、漫画やTikTok、インスタを通して笑いや共感、そして解決のヒントまでもが広がるようになってきました。
大切なのは、不満を吐き出すだけでなく、現実を変える「行動」に移すこと。
SNSで得た気づきを活かして、夫婦のあり方を少しずつでも再設計していってくださいね。何もしなければ何もかわりません。
将来自分を楽させるためにも、夫婦の対話は避けずに向き合っていきたいですね。
(執筆者:あい)