「年子で出産予定だけど、上の子は今の保育園に通い続けられる?」
「下の子も同じ園に入れる?」
年子育児を控える方の中には、このようにお悩みの方もいらっしゃるでしょう。
年子で出産した場合も、一定の条件を満たせば上のお子さんはそのまま保育園に通えます。ただし、自治体や園ごとに判断基準が異なるため、事前確認が必要です。
本記事では、年子の育休中の保育園利用について、下の子が入園できるかどうか、そのほか年子の保育園に関するよくある質問にお答えします。
本記事を読めば、年子での保育園利用に関するお悩みが解決できます。安心して保育園を利用できるよう、ぜひ最後まで読んでください。
年子育休中も条件を満たせば上の子は継続して在園可能
年子育児を控えたご家庭で不安になりやすいのが、「育休中でも上の子を保育園に通わせ続けられるの?」という点です。
結論から言うと、一定の条件を満たせば、育休中でも上の子の保育園での在園は継続できます。
多くの自治体では、「保育の必要性」に該当する事情があれば、育休中でも上の子の在園を認めています。特に出産に関連する場合、次のような期間・条件が設けられるケースが多々あります。
妊娠・出産を理由とした保育の必要期間
⇒「産前8週間、産後8週間」までは、原則として継続利用が可能
産後8週間経過後も在園継続が認められることがある
⇒母親が育休に入り下の子を家庭で保育していても、自治体の基準を満たせば上の子の在園は継続可能
ただし、自治体によっては下の子の育休期間は「家庭での保育が可能」と判断されてしまい、上の子が退園になるケースもあります。
例えば、1歳10ヵ月の上の子が保育園に通っている状態で、妊娠8ヵ月の母親が出産を控えている場合で見てみましょう。
産後8週間までは在園できる可能性が高いですが、それ以降の育休期間については、以下のような条件次第です。
- 上の子が0〜1歳で、家庭での保育が可能とみなされると、退園の対象となる可能性がある
- 待機児童が多いエリアでは、退園を優先的に求められる傾向がある
- 「継続利用申請」を期限内に提出していない場合も、継続不可能になることがある
一方、母親の体調不良や通院などで家庭保育が困難な事情がある場合は、継続が認められることもあります。
つまり、年子育児中でも上の子の在園は、制度を正しく理解し条件を満たすことで継続可能です。
上の子の退園を防ぐための準備
退園を避けるためには、早めの準備と情報収集が不可欠です。
保育園の継続利用は、事前に申請や確認しておくことで実現できる場合があります。育休中の退園を避けたい場合、次のような行動が必要です。
- 自治体の育休中の在園ルールを確認する
- 保育園や役所に相談する
- 必要書類を期限内に提出する
- 継続利用できる要件
- 育休中でもフルタイム利用できるか
- 園や自治体の運用ルール
- 万が一退園になる場合、再入園時に優先措置があるかどうか
年子育児中でも、育休中の上の子の在園は、「早めの確認と手続き」で継続できる可能性があります。自治体や園のルールをしっかり確認して行動しましょう。
年子なら同じ保育園に通える? 兄弟加点の仕組み

年子で保育園を利用するにあたって、もう一点気になるのが「下の子も同じ園に入れるかどうか」です。特に保活激戦区では心配も大きいですが、「兄弟加点制度」によって同じ園に入れる可能性が高まります。
兄弟加点とは? 仕組みと影響
兄弟加点とは、すでに同じ園に通っている兄姉がいる場合、弟妹の入園申請において加点される制度です。
入園の選考では「保育の必要性」のほかに、「点数」が重要な指標となります。兄弟加点によって点数が高くなれば、希望園への内定が有利になります。
特に、下の子が4月入園で0歳児クラスを希望する場合は、定員の枠が多く選考に有利といえます。
年子でも、申請のタイミングと加点制度を理解していれば、兄弟で同じ保育園に通える可能性は十分にあります。
年子で同じ園に入れないケースと対応策
一方で、兄弟加点があっても、年子で同じ園に通えないケースもあります。
兄弟加点はあくまで「加点」であり、定員を超える申し込みがある場合は選考に漏れる可能性もあるからです。
次のようなケースでは、兄弟で同じ園に入れないということもあるでしょう。
- 下の子のクラスで定員が超過している
- 人気園のため兄弟枠の競争率も高い
- 下の子が2月生まれなどで、4月の入園申請ができず年度途中入園しか選べない
この場合、以下のような対応が必要です。
- 一時的に別の保育園や認可外保育園を利用する
- 一時保育を利用しながら入園の空き枠を待つ
- 翌年度の4月入園にチャレンジする
兄弟加点があるからといって、必ず同じ園に入れるとは限らないため、複数の選択肢があることを知って保活に備えることが大切です。
年子の保育園に関するよくある質問

ここからは、年子育児における保育園利用についてよくある質問にお答えします。
Q.上の子がまだ保育園に通っていません。下の子が生まれる前に入園させた方がいいですか?
上の子を出産前に保育園へ入園させるかどうかは、ご家庭の状況によって判断が分かれます。入園には一定のメリットがある一方で、妊娠期特有の負担や子どもの精神的な変化に注意が必要です。
まずは、入園できる条件に該当するかを確認しましょう。
- 妊娠・出産を「保育の必要性の事由」として申請し、内定を得た場合
- 上の子がすでに内定していて、一定期間復職した後、産休に入る予定の場合 など
ただし、これらは自治体ごとに判断基準が異なるため、事前の確認が欠かせません。
【入園前に考えておきたい点】
入園にあたっては、「生活が本当に楽になるかどうか」を冷静に見極める必要があります。
- 感染症のリスク
- 子どもの情緒の変化
- 送迎の負担
一方で、自宅で保育を続けることにも意味があります。
- 上の子との時間を大切に過ごせる
- 感染症リスクを抑えられる
- 家族のペースで生活リズムを整えられる
とはいえ、妊娠中の育児は心身ともに負担が大きいため、必要に応じて一時保育やファミリーサポートなど、外部の支援を組み合わせると安心です。
注意点として、1〜2歳児クラスの保育園入園は倍率が高く、産後に改めて申し込んでも入れない可能性があります。
ただ、それを理由に「今、無理に入れるべき」とは限りません。産後に状況が落ち着いてから、認可外や幼稚園、地域型保育など他の選択肢を検討できます。
これらを総合的に踏まえたうえで、家族全体にとって無理のない選択かどうかを基準に判断するとよいでしょう。
年子の自宅保育については、下記記事で詳しく紹介しています。
「保育園に行かない年子の育児」って一体どうなの? 経験者が語るリアルな実態
Q. 産後すぐ、上の子を保育園に通わせ続けることはできますか?
はい、産後8週間までは「出産」を理由に上の子を保育園に通わせることが可能です。
多くの自治体では、「妊娠・出産」を保育の必要性事由として認めており、これに基づいて申請していれば、産後8週間は保育園の継続利用が許可されるのが一般的です。
ただし、産後すぐの時期は母体と新生児へのケアに集中する必要があるため、送り迎えは負担が大きくなる可能性があります。
そのため、次のような準備が必要です。
- 送り迎えを誰が担当するか(パートナーや祖父母など)を事前に決めておく
- どうしても送迎が困難な日は一時的にお休みする
- 園との連携(時間調整や休園時の対応)を密にしておく
産後の生活に無理が生じないよう、家庭内で役割分担やサポート体制を整えることが大切です。
Q. 上の子と下の子が別の保育園になってしまった場合、どう対応すればよいですか?
兄弟で別々の保育園に通うことは一時的には大変ですが、工夫と協力で乗り切ることが可能です。
兄弟で別の園に通う場合、送迎や準備物、行事予定、病気時の対応が別々で必要となり家庭の負担が増えるでしょう。
- 効率のいい送迎ルートの選定
- 保育園ごとのルール・持ち物を明確にする
- あらかじめ年間の行事予定を把握しておく
- 家庭内で協力し、パートナーも保育園の準備や対応ができるようにする
- 病気にかかった場合の対応を決めておく
実際には、兄弟で別の園に通っている家庭は多くあります。上の子の卒園や、転園の可能性もあるため、一時的な選択肢として乗り切れるよう準備しておきましょう。
年子での妊娠が発覚したら、体調に配慮しながら第二の保活を進める必要があります。事前の準備と早めの行動が、希望の保育園入園につながるカギです。
本記事を参考に、年子の保育園利用について検討してみてください。
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(執筆者:宮関あゆみ)