猛暑や湿度の高い日が続く夏は、熱中症や夏バテによる体調不良が心配になりますよね。
しかし、毎日の食事で「熱中症対策」と「免疫力アップ」を同時に行えば、家族全員が元気に夏を乗り切れます。
さらに、8月後半から9月にかけては「残暑バテ」や「秋バテ」と呼ばれる不調も出やすくなります。気温差や冷房疲れで体が弱りやすい時期だからこそ、今からの食事対策がとても大切です。
今回は、火をあまり使わず短時間で作れる夏ごはんの簡単レシピと、体にやさしい食材の選び方をご紹介します。
◆夏の健康を守るために欠かせない5つの栄養

夏は高温多湿の環境で汗をかく量が増え、体内の水分やミネラル、ビタミンが普段よりも急速に失われます。
その結果、ちょっとした油断で熱中症や夏バテ、免疫力の低下につながりやすくなります。
特に、食欲が落ちて「冷たい飲み物や麺類ばかり」という食生活が続くと、必要な栄養素が不足し、回復力も落ちてしまいます。
ここでは、夏の健康を守るために積極的に摂りたい5つの栄養についてご紹介していきます。
1. 水分と塩分
汗とともに失われるのは水分だけではありません。塩分やミネラルも失われるため、水だけを大量に飲むと体内の塩分濃度が薄まり、めまいや頭痛、倦怠感を引き起こすことがあるんです。
水分と塩分を同時に補給することで、体の電解質バランスを保ち、筋肉や神経の正常な働きをサポートします。
2. カリウム
カリウムは体内の余分なナトリウムを排出し、水分バランスを整える働きがあります。
不足するとむくみやだるさ、体温調節の不調を招くことがあります。
特に夏は汗によってナトリウムが減るため、塩分と同時にカリウムを摂ることで、過不足のないバランスを保つことが重要です。
3. ビタミンB群
糖質や脂質を効率よくエネルギーに変えるために欠かせない栄養素で、特にビタミンB1は疲労回復に直結します。
不足するとエネルギー代謝が落ち、倦怠感や集中力低下を招きます。夏は汗と一緒に排出されやすく、消耗が激しいため、日常的な補給が不可欠です。
4.ビタミンC
ビタミンCは体内で作れないため、食事からこまめに摂る必要があります。
強力な抗酸化作用を持ち、細胞の酸化ストレスを軽減して免疫機能を守ります。
不足すると、感染症への抵抗力低下や肌荒れ、傷の治りが遅くなるといった影響が出やすくなります。夏風邪や紫外線ダメージが気になる季節こそ意識したい栄養です。
5. 発酵食品由来の善玉菌
免疫細胞の多くは腸に存在しており、腸内環境が乱れると免疫力は大きく低下します。
発酵食品に含まれる善玉菌は腸内環境を整え、消化吸収を助け、免疫システムの働きを強化します。
夏は冷たい飲み物や甘いお菓子で腸が冷えやすく、腸内バランスが崩れやすい季節のため、積極的に取り入れたい食品群です。
◆熱中症対策&免疫力アップにおすすめの夏食材とオススメの食べ方
夏の食事は、涼しさと栄養補給を両立することがポイントです。ここでは、先ほどご紹介した5つの栄養を効果的に摂るための食事のポイントとおすすめ食材をご紹介します。
♢水分と塩分を同時に補給!

水分は飲み物だけでなく、汁物や具だくさんスープで補うのが効率もよく、かつ理想的です。
- 味噌汁は塩分とミネラルを同時に補える優秀な一品。冷やして飲む「冷製味噌汁」なら夏でもさっぱりいただけます。
- また、梅干しは塩分と疲労回復に役立つクエン酸が豊富。おにぎりや冷やしうどんに加えるだけで、手軽に熱中症予防ができます。
- 塩麹を使った料理も、自然な塩味と発酵の力で体調管理に役立ちます。
♢カリウムは夏野菜から摂ろう!

カリウムを多く含むスイカやトマト、きゅうりなどの夏野菜は、火を使わず調理できる点でも優秀!
代表的な食品はスイカ、トマト、きゅうりなどの夏野菜。
▪️スイカは約90%が水分で、カリウムも豊富なので、まさに天然のスポーツドリンク。
▪️きゅうりは浅漬けや冷汁にすれば、塩分補給も同時に叶います。
▪️トマトはサラダはもちろん、冷製パスタにすれば食欲がない日でもつるっと食べられます。
♢ビタミンB群はメイン料理で!

ビタミンB群は、豚肉、レバー、魚介類、卵などに多く含まれているのでメイン食材として活用していきましょう!
豚肉はビタミンB1の宝庫で、糖質を効率よくエネルギーに変える働きがあります。
▪️冷しゃぶや生姜焼きにして、冷たい野菜と組み合わせると夏バテ防止に効果的。
▪️卵もバランス良くB群を含むので、ゆで卵や茶碗蒸しなど調理法を変えて摂取しましょう。
♢ビタミンCは生+加熱でバランス良く!

ビタミンCは熱に弱い性質をもっているので、生で食べるもの、加熱してたべるもの、バランスよく摂取していきましょう!
おすすめはパプリカ、ブロッコリー、キウイ。
▪️パプリカは加熱してもビタミンCが壊れにくいので、炒め物やグリルにも向いています。
▪️ブロッコリーはレンジ加熱で手軽に、キウイはヨーグルトと合わせてデザート感覚で取り入れられます。
♢発酵食品は毎日少しずつ!

免疫細胞の多くは腸に存在するため、腸内環境を整えることは夏の健康管理に欠かせません。
納豆、ヨーグルト、キムチなどの発酵食品は、善玉菌を増やし腸の働きを活発にします。
▪️特に納豆はタンパク質も豊富で、暑さで食欲が落ちた時でも少量で栄養補給が可能。
▪️ヨーグルトは冷たいスープやスムージーに活用すれば、夏向けの一品になります。
◆【すべて10分以内!】熱中症対策&免疫力アップの簡単レシピ

暑い日は長時間キッチンに立つのも大変ですよね。
ここでは、火をほとんど使わず10分以内で作れる、熱中症対策&免疫力アップにぴったりのレシピをご紹介します。
1. 豚しゃぶとトマトの冷製サラダ
材料(2人分)
▪️豚ロースしゃぶしゃぶ用…150g
▪️トマト…1個
▪️レタスやベビーリーフ…適量
▪️ポン酢+ごま油…各大さじ1
- 豚肉をサッと湯通しし、冷水で冷やす。
- 野菜を食べやすい大きさに切り、トマトはくし切りにする。
- 器に盛り、ポン酢+ごま油をかける。
豚肉のビタミンB1が疲労回復を助け、トマトのビタミンCとカリウムで体をクールダウン。
2. 冷やしだし茶漬け(梅入り)
材料(2人分)
▪️ごはん…茶碗2杯分
▪️梅干し…2個
▪️冷たいだし汁…400ml
▪️刻み海苔・大葉・白ごま…適量
- 器にごはんをよそい、たたいた梅干しをのせる。
- 冷たいだし汁をかけ、薬味を散らす。
梅干しの塩分+クエン酸で塩分補給と疲労回復を同時に。冷たいだし汁は食欲が落ちてもさらっと食べられます。
3. きゅうりとみょうがの浅漬け
材料(2人分)
▪️きゅうり…1本
▪️みょうが…1個
▪️塩…小さじ1/4
▪️酢…大さじ1
- きゅうりとみょうがを薄切りにする。
- 塩と酢をもみ込み、5分置いて味をなじませる。
きゅうりの水分・カリウムとみょうがの香り成分で、体を内側から涼しく。
4. ヨーグルトとバナナのスムージー
材料(2人分)
▪️ヨーグルト…200g
▪️バナナ…1本
▪️牛乳または豆乳…200ml
▪️はちみつ…小さじ1(お好みで)
- 材料をすべてミキサーに入れ、なめらかになるまで攪拌する。
ヨーグルトの乳酸菌で腸内環境を整え、バナナのカリウムで水分バランスを維持。朝食やおやつに最適。
5. 冷製味噌汁
材料(2人分)
▪️きゅうり…1/2本
▪️ミニトマト…4個
▪️冷たいだし汁…300ml
▪️味噌…大さじ2
- 野菜は一口大に切る。
- 味噌をだし汁に溶き、具材を加えて冷蔵庫で冷やす。
味噌の発酵パワーで免疫力アップ。冷やすことで暑い日でも食べやすい。
◆まとめ
夏は「水分・塩分」「カリウム」「ビタミンB群」「ビタミンC」「発酵食品」を意識して摂ることで、熱中症や夏バテを予防しながら免疫力も高められます。
特に暑い日は、つい冷たい飲み物やあっさりした麺類だけで済ませがちですが、それでは必要な栄養が不足してしまいます。
今回ご紹介したように、夏野菜や発酵食品を取り入れた簡単レシピを日常にプラスするだけで、ぐっと体調が整いやすくなりますよ。
小さな工夫を積み重ねて、家族みんなで元気に夏を乗り切りましょう!
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(執筆者:yuffy)