夜中にふと赤ちゃんに触れたとき、その寝汗の多さに驚いた経験はありませんか?暑い夏はもちろん、冬でさえも、服装や布団のかけ方次第でびっしょりと汗をかいてしまう場合があります。
赤ちゃんがたくさん寝汗をかくのは、成長過程においてごく自然な現象です。しかし、そのままにしておくと肌トラブルや体調不良の原因にもなるため、しっかりと対策をしてあげることが大切です。
今回は、赤ちゃんが寝汗をかきやすい理由や効果的な対策、役立つアイテムを紹介します。
赤ちゃんの寝汗が多いのはなぜ?

赤ちゃんが大人よりもたくさん寝汗をかくのには、主に3つの理由があります。
体温をうまく調節できないから
生まれたばかりの赤ちゃんは、体の機能がまだ十分に発達しておらず、大人に比べて体温調節が苦手です。そのため室温や湿度の変化に影響を受けやすく、少し暑さを感じただけでも、体温を下げようとして必要以上に汗をかいてしまうのです。
新陳代謝がとても活発だから
赤ちゃんは日々成長するなかで、たくさんのエネルギーを消費しています。大人よりも代謝が活発で、体内に熱を生み出しやすいのが特徴です。眠っている間も成長のために体が働き続けているため、その熱を発散しようとたくさんの汗をかきます。
汗腺の密度が高いから
赤ちゃんの体にある汗腺の数は、大人とほとんど同じです。しかし体の表面積は大人よりずっと小さいため、赤ちゃんの汗腺はせまい範囲にぎゅっと密集しています。特に頭や背中、首の後ろなどは汗が集中しやすく、びっしょりと濡れてしまうことも珍しくありません。
放っておくと危険?寝汗が引き起こす3つのトラブル

赤ちゃんの寝汗は自然な現象ですが、かいた汗をそのままにしておくと、以下のようなトラブルにつながる可能性があります。
あせも・湿疹などの肌トラブル
赤ちゃんの肌は非常にデリケートです。汗には塩分や汚れが含まれているため、濡れたまま放置すると、肌が炎症を起こして「あせも」の原因になります。かゆみで掻きむしってしまい、さらに肌トラブルを悪化させてしまう場合もあり注意が必要です。
寝冷えによる体調不良
汗で濡れたパジャマや肌着は、気化熱によって体の熱をどんどん奪っていきます。濡れたままの状態でいると体が冷えてしまい、風邪などの体調不良につながりかねません。
睡眠の質の低下
背中や頭が汗で濡れていると、不快感から寝つきが悪くなったり、夜中に何度も目を覚ましてしまったりすることがあります。肌のかゆみや体の冷えも睡眠の質を低下させる原因になります。
今日からできる!赤ちゃんの寝汗対策

寝汗によるトラブルから赤ちゃんを守るために、家庭で取り組めやすい対策を紹介します。
適切な室温・湿度を保つ
赤ちゃんにとって適切な室温は夏は25〜28℃、冬は20〜22℃、湿度は50〜60%が目安です。エアコンや加湿器、除湿機などを活用し、赤ちゃんの様子を見ながら調節してあげましょう。エアコンの風が直接当たらないよう工夫するのも大切です。
服装は「大人より一枚少なめ」を意識する
体温の高い赤ちゃんには、服を着せすぎないよう注意しましょう。服装の目安は「大人より一枚少なめ」が基本。肌着やパジャマは、通気性が良く汗をしっかり吸収してくれる綿素材がおすすめです。
汗をかいたらこまめにケアをする
赤ちゃんは寝入ってから1〜2時間のあいだに特に汗をかきやすいと言われています。この時間帯は汗のかき具合をこまめに確認し、肌着やパジャマが濡れていたら早めに取り替えましょう。
体を起こしにくい場合は、乾いた布で汗を拭いてあげるだけでも不快感を和らげられます。
吸湿・速乾性のある寝具を使う
快適な眠りのためには、寝具選びも大切です。赤ちゃん用のシーツや敷きパッドは、汗をすばやく吸収して乾きやすい素材を選びましょう。かけ布団は厚すぎると寝汗の原因になるため、夏場はタオルケットなど薄手で通気性の良いものがおすすめです。
寝汗対策におすすめのアイテムを紹介
最後に、赤ちゃんの寝汗対策に役立つおすすめアイテムを紹介します。
デジタル温湿度計
シンプルで見やすい大画面のデジタル温湿度計です。温度・湿度に加えて「快適度」もアイコンで表示されるため、一目で部屋のコンディションを把握できます。バックライトを点ければ暗い部屋でもしっかり見えるので、夜間のチェックにも便利です。
汗取りパッド
赤ちゃんの背中と肌着の間に入れて使うパッドです。吸水速乾性に優れたガーゼ素材で、汗をしっかり吸収します。汗をかいたら襟元からスッと抜くだけで取り替えられるので、夜中の着替えで赤ちゃんを起こさずにすみます。
ダブルガーゼ敷きパッド
ふんわりと柔らかいダブルガーゼ素材の敷きパッドです。吸湿性・通気性に優れており、汗をかいてもムレにくく、快適な眠りをサポートしてくれます。また、洗ったあとも乾きやすく、使い込むほどに肌になじんでいくのも魅力です。
まとめ

本記事では、赤ちゃんが寝汗をかきやすい理由や具体的な対策、おすすめアイテムを紹介しました。
赤ちゃんが寝汗をたくさんかくのは自然なことですが、寝汗をそのままにすると寝冷えやあせもといったトラブルにつながる可能性もあります。
大切なのは、赤ちゃんの様子をよく観察しながら、快適な環境を整えてあげることです。今回紹介したアイテムもぜひ取り入れながら、赤ちゃんの健やかな眠りをサポートしてあげてくださいね。
(執筆者:白井むぎ)