「子どもが勉強中に、すぐ集中力が切れてしまう…」 今ある部屋でできる!0円から始める勉強環境の整え方

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(画像:Canvaにて作成)

「子どもが勉強しているのに、すぐ集中力が切れてしまう…」 「個室がないから、リビングで勉強させているけど、これで大丈夫?」

受験シーズンが近づくと、こんな悩みを抱える親御さんは少なくありません。成績表や模試の結果を見るたびに、「もっと勉強しなさい」と言ってしまい、自分でもモヤモヤしている方もいるでしょう。

実は、大掛かりなリフォームをしなくても、今ある環境を少し工夫するだけで、集中力は驚くほど変わります

学習塾や予備校で共通して使われている環境づくりのコツを、家庭で今日から実践できる方法として紹介します。

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今日から0円でできる3つのコツ

受験生の勉強環境を整えるうえで、最も重要なのが「照明・配置・温度」の3つです。 学習塾や予備校でも共通して意識されているポイントで、受験生の集中力を高めるには、部屋の環境からアプローチするのが効果的です。

1. 机の向きを変えるだけで集中力UP

机の配置は「利き腕の反対側から光が入る」が基本です。

右利きのお子さんなら、窓が左側にくるように机を配置すると、手の影がノートにかからず書きやすくなります。左利きなら逆です。

さらに、エアコンの風が直接当たらない位置に机を置くことも重要です。冷暖房の風が直接当たると、体調を崩す原因になります。

「視界に何が見えるか」も集中力を大きく左右します。デスクから見える範囲に、ベッドやゲーム機、スマホなどの誘惑を置かないレイアウトにしましょう。壁向きに机を配置すると、自然と視界が整理されて集中しやすくなります。

2. 照明の位置を見直す

勉強中の照明は「手元が明るい」ことが最優先です。

天井の照明だけでは、自分の手や体の影でノートが暗くなってしまいます。デスクライトを使って、手元をしっかり照らしましょう。

デスクライトは机の利き腕と反対側に置くのが基本です。右利きなら左側、左利きなら右側に置くと、手の影がノートにかかりません。

照明の色にも注目してください。昼間は昼白色(5000K前後)や昼光色(6000K前後)が集中力を高めるのに適しています。夜遅くまで勉強する場合は、夜9時以降は暖色系に切り替えると、目の負担が軽減されて眠りにも影響しにくくなります。

家にあるデスクライトに色温度切替機能がついているか、一度確認してみましょう。

3. 暖房の当て方を工夫する

集中力を維持するには「頭寒足熱」が理想です。頭部が涼しく、足元が暖かい状態が最も集中しやすく、室温は20〜23℃を目安に調整しましょう。

エアコンだけで部屋を暖めると、暖かい空気は上に溜まり、足元は冷えたまま…ということがよくあります。

家にサーキュレーターや扇風機があれば、天井に向けて回すことで暖かい空気を下に循環させられます。

それらが無い場合でも、完全0円でできる対策があります。

  • 窓際に厚手のカーテンを閉めて、冷気の侵入を防ぐ
  • 窓の下に使わない教科書やタオルを並べて、冷気の通り道を塞ぐ
  • 段ボール箱に足を入れるだけでも、足元の冷えが軽減されます

使わなくなった段ボールを机の下に置いて、足を入れるスペースを作ってみてください。

1,000円以下でできる賃貸OK対策

受験生の集中スペースを作るうえで、少しの出費で環境が格段に良くなる方法があります。賃貸住宅でも使える工夫ばかりです。

手元を明るくする工夫

デスクライトが無い場合、クリップ式のLEDライト(800円程度)を机の縁に挟むだけで、手元が驚くほど明るくなります。

工事不要で、電池式やUSB充電式のタイプなら、コンセントの位置を気にせず使えるのも便利です。色温度が切り替えられるタイプを選べば、時間帯に応じて使い分けもできます。

足元の冷えを防ぐ小物

足元用ブランケット(1,000円程度)を膝にかけるだけで、体感温度が大きく変わります。

100円ショップで売っているアルミ保温シートを椅子の座面に敷くと、冷気が体に伝わりにくくなります。特に床がフローリングの部屋では効果的です。

使い捨てカイロを靴の中に入れるのも、即効性のある対策です。足裏が温まると、集中力が維持しやすくなります。

それでも足元の冷えがつらい場合は、別記事で紹介している「足元の寒さ対策グッズ7選」も参考にしてみてください。

5,000円以下の便利グッズ

1,000円以下の対策で効果を感じたら、次はもう少し本格的なアイテムを検討してみましょう。
5,000円以下でも、集中環境を大きく変えられるグッズがあります。

集中ブースを作るアイテム

卓上の簡易パーテーション(3,000円程度)を机に置くだけで、視界を遮り、集中しやすい環境を作れます。

リビング学習をしているお子さんや、兄弟姉妹がいる家庭では、お互いの視線を気にせず勉強できるため、特におすすめです。折りたたみ式なら、使わない時はコンパクトに収納できます。

ジョイントマット(2,000円程度)を勉強スペースの床に敷けば、足音が響きにくくなり、足元の冷え対策にもなります。防音効果もあるため、集合住宅にお住まいの方にも最適です。

目と姿勢をサポートするグッズ

高さ調節できる足置き台(2,500円程度)を机の下に置くと、椅子の高さが合わない場合でも、正しい姿勢を保ちやすくなります。

足が床につかない状態で長時間座っていると、集中力が低下するだけでなく、姿勢も悪くなります。足置き台で足裏全体が支えられると、疲れにくくなります。

ノイズキャンセリング機能付きイヤホン(5,000円程度)は、生活音が気になるリビング学習で特に役立ちます。ただし、インターホンや家族の呼びかけに気づけるよう、音量は控えめにし、片耳だけにつけるなど安全面にも配慮してください。長時間の使用は耳への負担にもなるため、25分勉強+5分休憩のサイクルで、休憩時は外すようにしましょう。

絶対にやってはいけないNG配置

受験指導の現場で見かける、集中力を下げてしまう配置を紹介します。これらは学習効率を大きく損なうので、絶対に避けてください。

1. テレビの正面でのリビング学習

リビング学習自体は悪くありませんが、テレビの真正面に勉強机を置く配置はNGです。

家族がテレビをつけた瞬間、視線と意識がそちらに持っていかれます。模試前や受験直前の追い込み時期は特に、気が散る原因になります。

どうしてもレイアウト上テレビが視界に入る場合は、勉強中だけカバーをかけるか、テレビのコンセントを抜いて「簡単にはつかない状態」にしておきましょう。

2. 視界に入れてはいけないモノ

ベッドが視界に入る配置は、集中力の大敵です。

「疲れたら横になりたい」という誘惑に駆られやすく、休憩のつもりがそのまま寝てしまう…というケースが後を絶ちません。

同様に、ゲーム機やマンガ、スマホなども、視界に入らない位置に置くか、勉強中は別の部屋に移動させましょう。

特にスマホは、通知音が鳴るだけで集中が途切れます。勉強中は機内モードにするか、親に預ける習慣をつけると効果的です。25分勉強+5分休憩のサイクルで取り組む場合、休憩時間だけスマホを触る、というルールにするのもおすすめです。

3. 暖房器具の危険な使い方

電気ストーブやファンヒーターを机の真下に置くのは、火災や低温やけどのリスクがあります。

また、暖房器具のコードを束ねたまま使うと、熱がこもって被覆が溶ける危険があります。必ずコードは伸ばして使いましょう。

エアコンの風が直接顔や体に当たる位置も避けてください。長時間当たり続けると、乾燥や体調不良の原因になります。

プロに相談すべきタイミング

以下のような症状が出た場合は、自分で対処しようとせず、早めに専門家に相談することをおすすめします。 放置すると、お子さんの健康や安全に関わる問題に発展することもあります。

部屋が異常に寒い/暑い

暖房や冷房を使っているのに、部屋の温度が極端に上がらない・下がらない場合は、断熱性能に問題がある可能性があります。

窓やドアの隙間から外気が入り込んでいる場合もあります。賃貸なら大家さんや管理会社に、持ち家ならリフォーム業者に相談してみましょう。

照明がチラつく

照明がチカチカする、点灯に時間がかかる場合は、照明器具の劣化や配線の接触不良の可能性があります。

放置すると火災の原因になることもあるため、すぐに電気工事店に相談してください。

換気が極端に悪い

窓を開けても空気が入れ替わらない、カビ臭い場合は、換気設備に問題があるかもしれません。

長時間勉強する空間では、新鮮な空気が入らないと集中力が低下します。換気扇の動作確認や、窓のサッシの状態をチェックしてもらいましょう。

費用の目安

万が一工事が必要になった場合の参考価格です。現場条件で幅がありますので、あくまで目安としてご覧ください。

  • コンセント増設:8,000〜15,000円程度
  • 照明器具の交換:5,000〜20,000円程度
  • 簡易的な間仕切り設置:30,000〜80,000円程度
  • 窓の防音対策(内窓追加):50,000〜150,000円程度

見積もりは複数の業者から取ることをおすすめします。

まとめ

受験生の集中力を高める環境づくりは、工事をしなくても知識と工夫で十分に実現できます。

まずは0円でできることから始めて、必要に応じて便利グッズを取り入れてみてください。

  • 机の向きを変える
  • 照明の位置を見直す
  • 視界から誘惑を取り除く
  • 足元を暖かく(20〜23℃)、頭部は涼しく

これらの小さな工夫が、お子さんの集中力を大きく変えます。

ただし、安全が第一です。少しでも不安を感じたら、迷わずプロに相談しましょう。

毎日使う勉強スペースだからこそ、正しい知識で快適・安全に整えたいものです。

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    (執筆者:あおちゃん)