「子どもが2歳のとき、あれをやらせておけばよかったのかな」
育児を少し振り返れるようになったとき、あるいは今まさに2歳育児の真っ最中で、そんな思いがふと頭をよぎることはありませんか。
検索してみると、英語・ピアノ・習い事・知育・絵本…。
「2歳でやっておくべきこと」がたくさん並びます。
でも同時に、
当時の自分にそんな余裕はなかった
そう感じるママパパも、きっと多いはずです。
この記事では、
「子どもが2歳のときにやっておけばよかった」と親が感じやすい瞬間を整理しながら、後悔に飲み込まれず、今から選び直せる関わり方について書いていきます。
2歳で「やっておけばよかった」と後悔するのはどんなとき?

「やっておけばよかった」と思う瞬間は、たいてい2歳当時ではなく、その“あと”にやってきます。
たとえば、
- 言葉がゆっくりだと感じたとき
- 周りの子と比べてしまったとき
- 「もっと〇〇してあげていれば…」という話を見聞きしたとき
こうしたタイミングで、過去の2歳期が急に意味を持ちはじめます。
SNSなどを見ていても、
- 「2歳から英語をやっていれば…」
- 「ピアノを続けさせていれば…」
といった声は多いですが、それは必ずしも「当時の判断が間違っていた」という話ではありません。
多くの場合、「やっておけばよかった」は、
- あんなに急かさなくてもよかった
- もっと関わってあげたかった
- ちゃんと向き合えていたのかな
つまり、何かを“させなかったこと”よりも、余裕がなかった中での関わり方に引っかかっているケースがとても多いんです。
実際に、子育てを振り返ったママたちの声を見てみると、「2歳に戻れるならやりたいこと」は、特別な教育や習い事ではありませんでした。
多く挙がっていたのは、次のような声です。
- とにかくたくさん抱っこしたい
- 「ちょっと待って」「あとでね」を言わず、呼ばれたら優先したい
- 何でもない日常を、もっと一緒に過ごしたい
- 子どもと一緒の写真や動画を、もっと残しておきたい
- イヤイヤしている姿や泣いている姿も含めて記録したい
- イライラせず、もっと優しく接してあげたかった
- 「早く大きくなって」と思わず、今を大切にしたかった
これらに共通しているのは、
「何かをさせること」より
「一緒にいる時間や関わり方」を大切にしたかった
という気持ちです。
2歳育児を振り返って思う、私がやっておけばよかったこと【読み聞かせ】

こうして見ると、「2歳でやっておけばよかった」と言われがちなことの多くは、あとから思えばどれも“余裕があればできたこと”ばかりです。
そして、筆者自身がいちばん「やっておけばよかった」と引っかかっていたのが読み聞かせでした。
上の子が2歳のとき、下の子を出産し、イヤイヤ期と重なり、夫も出張が多くほぼワンオペ。
正直に言うと、当時の記憶があまりありません。
毎日を回すだけで精一杯で、
- 「ちょっと待って」
- 「今は無理」
そんな言葉ばかりが先に出る毎日。
夜に絵本を読む体力も気力もなく、読み聞かせを「しなかった」というより、できなかったという感覚の方が近いです。
その後、上の子の言葉が少しゆっくりだと感じたとき、
「もしかして、2歳の頃にもっと本を読んであげていれば…」
と考えたこともありました。
でも、当時できなかった自分を責めるより、「その時はそれだけ必死だった」と認めてあげる方が、ずっと健全なのだと今は思います。
あの時期の私は、あれ以上やれる状態ではなかった。
そして、子どもの発達や課題は、親の関わりだけで決まるものではないと、時間をかけて受け止められるようになりました。
2歳を過ぎても大丈夫。今から選び直せる親の関わり方

2歳のときに、思うようにやらせてあげられなかったことがあっても、それで終わりではありません。
子どもは成長し続けますし、親子の関係も、何度でも更新できます。
- 今から一緒に本を読む
- 今から話を聞く
これは決して遅くはありません。
2歳のとき、
「あれをやらせておけばよかった」
「もっとこうしてあげていたら」
そう思う瞬間は、きっとこの先もゼロにはなりません。
でも今の私は、こう考えています。
必要なことは、必要なタイミングでやってくる。
2歳の頃にできなかったことが、少し先で自然につながることもあります。
親が「遅れた」と感じているだけで、子どもにとっては、ちょうどいい時期だった、ということもあるのだと思います。
実際、私自身も
「2歳のとき、もっと読み聞かせをしていれば」と
考えた時期がありました。
でも今は、それは仕方のないことだったし、この子が自分の力で向き合っていけるものだと、今は信じています。
そう考えるようになってから、「やらせておけばよかった」という気持ちに、徐々に振り回されなくなっていきまました。
過去を悔やむより、今のこの子を見て、今できる関わりを選ぶ。
それだけで、親の気持ちはずいぶん楽になりますよ。
まとめ
「2歳のとき、やっておけばよかった」
そう思う気持ちは、子どもを大切に思っているからこそ生まれるものです。
でも多くの場合、後悔の正体は「何かをやらせなかったこと」ではなく、余裕がなかった時期を、あとから責めてしまう気持ちです。
できなかったことがあっても大丈夫。
必要なことは、その子にとってちょうどいいタイミングでやってきます。
過去に戻らなくても大丈夫。今日を精一杯子供と向き合って関わりながら、これからをつくっていきましょうね。
(執筆者:あい)

