ショルダーバッグをヒップシート代わりにするのは危険? 失敗しない選び方

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(写真:photo AC)

「ヒップシートって、ショルダーバッグと似てるよね?代用できない??」

「出費が増えるのは避けたい…ショルダーバックなら持ってるんだけど、ヒップシートとして使ってもいいの??」

などと、考えたことってありませんか。

ショルダーバッグとヒップシートは見た目が似ていることもあり、SNSなどでは「ショルダーバッグで代用できた!」といった声を目にすることがあります。

子育て中はどうしてもお金がかかるうえ、どんどん持ち物も増えていくので、代用できると助かりますよね。

しかし、結論からお伝えすると、ショルダーバッグをヒップシート代わりにするのは危険が多く、推奨できません

思わぬトラブルにつながってしまい、お子さんはもちろん、パパ・ママのケガにつながるおそれもあります。

今回は、

・ショルダーバックをヒップシートとして使ってはいけない理由

・安心して使える安全なヒップシートの選び方

・おすすめ商品

について解説します。

日々の抱っこの負担を軽減し、子育てを快適に楽しむためにも、ぜひ本文を最後までチェックしましょう。

《おすすめヒップシート5選》

商品名画像価格特徴
POLBAN
(ポルバン アドバンス)
11,000円~・成長に合わせて使える3WAY仕様(対面・前向き・腰抱っこ)で、赤ちゃんの発達段階やシーンに応じた抱っこが可能。
・座面の滑り止めや幅広ベルトで安定感が高く、肩や腰の負担を分散して親子ともに快適に使える。
・大容量ポケットや調整しやすいベルト付きで、おむつや小物を収納でき、パパ・ママ兼用で使いやすい。
BORN BOON
(ボーンブーン)
8,470円・軽量280gながら財布やおむつ用品も収まる収納力。小物を整理できるメッシュポケット付き。
・シンプルで服装を選ばないデザイン。ウエスト調整が可能でパパ・ママどちらでも快適に使用できる。
・お子さんの腰を支えるサポート構造と幅広ベルト&肩パッドで、安定感と抱っこの負担軽減を両立。
POMULU(ポムル)2WAYヒップシート11,900円・軽量ながら収納力に優れていて、普段使いのバッグとしても大活躍。
・シンプルでスタイルを選ばないデザインだから、ママもパパも一緒に使いやすい。
・落下防止や負担軽減の工夫がされており、安心して抱っこができるサポート機能付き。
Hugoo(ハグー)ヒップシート13,500円・財布やペットボトル、オムツまで入る大容量で、ポケットも取り出しやすく設計。
・生後6か月頃から4歳頃(約20kg)まで使え、卒業後はショルダーバッグとしても活用できる。
・コーデュラナイロン素材で耐久性・撥水性に優れ、デザイン賞を受賞したスタイリッシュな見た目。
Coperta
(コぺルタ)
3,499円・落下防止ベルトや全面滑り止め付きの座面など、安全性を強化した設計。
・クッション材を厚くしてお腹への圧迫を軽減し、抱っこ時の負担をやわらげる。
・発泡材を使わない構造で広い収納スペースを確保し、お出かけに必要な荷物もまとめて入れられる。
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SNSでは「代用できる」という声もあるけど本当?

SNSを見ていると

〇〇のショルダーバッグは大きくて、ヒップシート代わりに使えたよ!」

「お出かけ先で、ヒップシート代わりにショルダーバッグを使ったら楽だった!」

といった体験談を目にすることがあります。

こうした情報を聞くと「なるほど!」「良い考え!今度やってみよう」などと思うこともあるでしょう。しかし、このような口コミの多くは「安全に繰り返し使える」ことを保証するものではありません

「使えた」「代用できた」という声は、あくまでも一時的なものです。日常的に安全に使えるわけではなく、大人や子どものケガにつながるリスクがあることは頭に入れておく必要があります。

ショルダーバッグをヒップシート代わりにできない3つの理由

見た目は似ていますが、ショルダーバッグはヒップシートの機能を備えたものではありません。子どもの安定性や大人の体への負担など、思わぬ事故やケガにつながる恐れがあります。

ここからは、その具体的な理由を詳しく解説しましょう。

座面が不安定で支えきれない

ヒップシートは、赤ちゃんを支えやすいように座面の幅や角度が工夫されています。一方でショルダーバッグはあくまで荷物を収納するためのもの。子どもの体を支える構造ではありません

そのため、子どもをショルダーバッグに座らせると座面が斜めになったり、滑ってしまったりして安定しないことが多くなります。

特に赤ちゃんは、急に動いたり体をねじったりすることも多く、簡単にバランスを崩してしまうかもしれない…💦

結果的に常に片手で支える必要があり、本来ヒップシートで得られる「手軽さ」や「ラクさ」、「安定感」を得ることは難しくなります

子どもの股関節への悪影響

ヒップシートは、赤ちゃんの股関節や姿勢に配慮して座面の角度や幅が設計されています。股関節の発達を妨げないよう、正しい姿勢で抱っこできるように工夫されているのです。

対してショルダーバッグは、子どもを座らせる用途ではないため、赤ちゃんの足が不自然に開いたり、体をひねったりした際に姿勢が崩れる場合が考えられます。

こうした状態が続くと股関節に過度な負担がかかり、発達に悪影響を与えるかもしれません。

「少しの時間だから大丈夫」と思っても、繰り返すことで小さな負担が積み重なるケースも考えられます。安心して抱っこをするためにも、股関節の健康に配慮したヒップシートを使うことが大切です。

大人の体調不良につながる恐れがある

ヒップシートは、赤ちゃんの重さを腰回り全体で受け止めるような設計になっているものが多く、大人の負担ができるだけ和らぐよう工夫されています。そのため、長時間の抱っこでも比較的ラクに続けることが可能です。

しかし、ショルダーバッグは子どもを支えるものではなく、抱っこの補助として使うと重さが片側にかかり、腰や背中に過度な負担がかかってしまいます。

短時間でも疲労を感じやすく、慢性的な肩こりや腰痛を引き起こすかもしれません。

さらに、子どもの体重は、成長とともにどんどん増えていきます。最初は「数分くらいなら大丈夫」と思えても、繰り返すことで大人の体への負担が積み重なり、腰痛や肩の痛みなど思わぬ体調不良を引き起こす場合も考えられます。

親の健康を守るためにも、負担を分散できるように設計されたヒップシートを選ぶことが欠かせません

私自身は、上の子のときはヒップシートを持っていなかったので、抱っこだけで頑張っていました。

しかし、大きくなってくるにつれて体への負担が大きく、首を痛めたり肩こりがひどくなったりして本当に大変でした。

ですが、2人目のときにヒップシートを購入してからは、体重が腕や肩にかからないので抱っこがぐっと楽になりました。「もっと早く使えばよかった」「1人目のときにも買えばよかったな」と感じるほどで、お出かけ時の負担も軽くなりました

特に抱っこが大変な方、お子さんの体重が重くなってきた方にぜひおすすめしたいアイテムです。

子どもも大人も快適に!安全性を重視したヒップシートの選び方

ヒップシートは抱っこをラクにしてくれる便利アイテムですが、選び方を間違えると「腰が痛くて続けられない」「思ったより子どもが安定しない」といった失敗につながるケースも少なくありません。

お子さんも大人も快適に使えるよう、ヒップシート選びで押さえておきたい5つのチェック項目を紹介します。

①安全基準を満たしているか

赤ちゃんを直接支えるアイテムだからこそ、製品の強度や設計には高い信頼性が求められます

具体的には、以下のような安全基準に適合しているかチェックしましょう。

日本国内: SGマーク(製品安全協会が定める基準)

海外製品:ASTM(米国材料試験協会)や EN(欧州規格)

これらの基準をクリアしている製品は、耐荷重や素材の強度が一定以上保証されているため安心です。

安全基準を満たしていない製品は、見た目はしっかりしていても縫製が弱かったり、バックルが破損しやすかったりする場合があります

日常的に使うものだからこそ、安全性を保証するマークがついたヒップシートを選ぶことが欠かせません。

※参照:製品安全協会CPSA「SGマークについて」

②子どもの月齢・体重に合っているか

ヒップシートにはそれぞれ対象となる月齢や体重の目安があり、合わない製品を使うと子どもの姿勢が崩れたり、事故につながる危険があります

購入前に必ず、以下のポイントをチェックしておきましょう。

《対象月齢》
・腰すわり後から使えるタイプが一般的
・新生児対応モデルは必ず専用設計が必要

《耐荷重》
・10〜15kgまで、20kgまで対応など幅広い
・子どもの体格や成長スピードに合わせて選ぶ

《使用可能期間》
・「何歳まで使えるか」を確認(例:2歳頃まで、3歳頃までなど)

長く使えるタイプだと、コスパが良いと感じやすくなります。

対象外の条件で使ってしまうと、安定せず転落の恐れがあるだけでなく、姿勢が不自然になり股関節に負担をかけるかもしれません。

安全で快適に抱っこするためにも、お子さんの成長に合った製品選びを心がけることが大切

③座面や腰ベルトの安定性は十分か

ヒップシートの安定感は、赤ちゃんの安全と大人の負担軽減に直結します。

赤ちゃんが抱っこを嫌がってしまうことがないよう、特に座面の角度や幅、腰ベルトの強度は、購入前に必ず確認しましょう。

《座面の幅・角度》
・広すぎると赤ちゃんが開脚しすぎて不自然に
・狭すぎるとお尻がずれて安定せず危険
・適度な角度で水平を保てるかが重要

《腰ベルトの太さ・締め具の強度》
・ベルトが細いと大人の腰に食い込みやすい
・バックルが弱いと使用中に外れるリスクあり
・耐荷重に合った強度を備えているか要確認

《装着時のフィット感》
・体格差によってズレやすい場合がある
・調整幅が大きい製品なら、夫婦で兼用しやすい

座面や腰ベルトの安定性が不十分だと、赤ちゃんが落ち着かないだけでなく、大人の腰痛や肩こりの原因にもなります。

赤ちゃんと一緒のお買い物は大変ですが、できればお店で「安定して座れるか」「腰にしっかりフィットするか」を確かめてから選ぶと確実です。

④パパママで兼用しやすいデザインか

ヒップシートは使用頻度が高いアイテムだからこそ、パパもママも一緒に使いやすいデザインを選ぶのも良いでしょう。

夫婦で共有できれば抱っこの負担を分担でき、アイテムを複数そろえる必要もなくなります

《サイズ調整のしやすさ》
・ワンタッチで調整できるタイプは装着もスムーズ
・エストベルトの調整幅が広いと、夫婦間で体格差があっても共有しやすい

《カラーやデザイン》
・流行に左右されないデザイン
・パパも抵抗なく使いやすいシンプルで落ち着いた色

《ファッションとの相性》
・普段着や外出先の服装になじむ色味
・スポーティーからカジュアルまで、シーンに合わせやすいものを選ぶと◎

「ママしか使わない前提」で選んでしまうと、後からパパが使いづらく感じてしまうケースもありま。家族みんなで快適に使うために、性別やシーンを問わず持ちやすいデザインを選ぶと活用の幅が広がるでしょう。

⑤収納性・持ち運びやすさも要チェック

ヒップシートは毎日の抱っこやお出かけで使うものだからこそ、収納力や持ち運びやすさも重要なポイントです。購入後大きすぎて邪魔になったり、荷物が入らず不便だったりすると、自然に出番が減ってしまいます

《収納ポケットの有無》
・ポケットの位置や深さも確認しておくと安心
・おむつやスマホ、財布など最低限の荷物が入ると便利

《折りたたみのしやすさ》
・コンパクトに畳めるタイプは、使わないときもバッグに入れて持ち運びやすい
・車移動や旅行でもかさばらずに済む

《重さと大きさ》
・軽量タイプは長時間のお出かけでも負担が少ない
・ただし軽すぎると安定性が落ちる場合もあるのでバランスが大切

収納性と持ち運びやすさをチェックすることで、普段使いしやすいヒップシートを選べるでしょう。

ショルダーバッグ代わりにも使える!おすすめヒップシート5選

ショルダーバッグをヒップシート代わりに使うのは危険ですが、実は「ショルダーバッグのように使えるヒップシート」が数多く販売されています。

こうした製品を選べば、安全に抱っこができるうえに荷物も収納できるので、お出かけをグッと楽にすることが可能です。

ここでは、デザイン性と安全性を兼ね備えたおすすめのヒップシートを5つ紹介します。価格帯や特徴もあわせてチェックし、あなたのライフスタイルに合う商品を見つけましょう。

POLBAN(ポルバン アドバンス)


定番人気のヒップシート。日本人の体形に合ったデザインで使いやすく、見た目もシンプルなのでパパママ問わず使いやすいアイテムです。

〈特徴〉
・成長に合わせて使える3WAY仕様(対面・前向き・腰抱っこ)で、赤ちゃんの発達段階やシーンに応じた抱っこが可能。

・座面の滑り止めや幅広ベルトで安定感が高く、肩や腰の負担を分散して親子ともに快適に使える。

・大容量ポケットや調整しやすいベルト付きで、おむつや小物を収納でき、パパ・ママ兼用で使いやすい。

BORN BOON(ボーンブーン)


機能性とデザイン性を兼ね備えた人気ヒップシート。子どもの安定感と大人の快適さを両立した設計が特徴です。

〈特徴〉
・軽量280gながら財布やおむつ用品も収まる収納力。小物を整理できるメッシュポケット付き。

・シンプルで服装を選ばないデザイン。ウエスト調整が可能でパパ・ママどちらでも快適に使用できる。

・お子さんの腰を支えるサポート構造と幅広ベルト&肩パッドで、安定感と抱っこの負担軽減を両立。

POMULU(ポムル)2WAYヒップシート


コスパの良さと使い勝手の良さで人気のモデル。初めてヒップシートを購入する方にも選ばれやすいアイテムです。

〈特徴〉
・軽量ながら収納力に優れていて、普段使いのバッグとしても大活躍。

・シンプルでスタイルを選ばないデザインだから、ママもパパも一緒に使いやすい。

・落下防止や負担軽減の工夫がされており、安心して抱っこができるサポート機能付き。

Hugoo(ハグー)ヒップシート


使いやすさと安全性の高さで人気。しっかりした作りながら価格も手頃で、多くのママパパに支持されています。

〈特徴〉
・財布やペットボトル、オムツまで入る大容量で、ポケットも取り出しやすく設計。

・生後6か月頃から4歳頃(約20kg)まで使え、卒業後はショルダーバッグとしても活用できる。

・コーデュラナイロン素材で耐久性・撥水性に優れ、デザイン賞を受賞したスタイリッシュな見た目。

Coperta(コぺルタ)


スリングや抱っこ紐で有名なブランド。気軽に試しやすい価格ですが、第三者機関による安全性試験を行なっていたり安全ベルトを採用していたりと、安心して使える点も嬉しいですね。

〈特徴〉
・落下防止ベルトや全面滑り止め付きの座面など、安全性を強化した設計。

・クッション材を厚くしてお腹への圧迫を軽減し、抱っこ時の負担をやわらげる。

・発泡材を使わない構造で広い収納スペースを確保し、お出かけに必要な荷物もまとめて入れられる。

まとめ|ショルダーバッグをヒップシート代わりに使うのは危険!安全性重視で選ぼう

ショルダーバッグをヒップシート代わりに使うのは、一見便利そうでも安全性の面で大きなリスクがあります。転落事故や肩腰への負担を防ぐためにも、必ず専用のヒップシートを選びましょう。

今はデザイン性や機能性に優れたアイテムが豊富にそろっており、パパママ兼用できるモデルやコンパクトに持ち運べるタイプもあります。

ぜひ今回紹介した中からお気に入りを選び、抱っこの負担を軽減しながら安心・安全・快適にお子さんとのお出かけや抱っこ時間を楽しみましょう

(執筆者:渡辺 ゆき)