初めてのマイホーム。工事が始まってから戸惑うこと、いっぱいありますよね。誰もがマイホームで失敗したくない筈です。
このコラムは、400件以上の注文住宅の設計監理に携わった経験のある筆者が、住宅設計・工事において起こりやすいミス・注意するべきことと、その対策について解説します。
工事種別毎に、具体的に発生した(起こりうる)ミス・事故の原因と背景を解説するとともに、その解決策を簡潔にお伝えします。
今回は「あぁ!やってしまった!」注文住宅の事件簿、こうなる前に 「外構工事編」です。
外構工事の予算が残ってない!!
実は、これが一番多いんです。
マイホーム購入の際、資金計画で概算押さえとなっているのが地盤改良費・エアコン・カーテン・外構工事・銀行関係諸費用・登記費用です。それ以外にも家具や引越し費用もかかります。
特に外構工事は最後の工事となるため、それ以外の追加によって資金が圧迫されやすいです。最後に外構工事の資金が少なく、土間打ちとポスト設置のみとなるケースが多いです。
しかし、エクステリアは外観を演出する重要な要素でもあります。
予算なりに外構工事のやり方はあると思います。しかし、理想は予め見積をとり、マイホーム全体の資金計画を立てておくことです。
お隣さんと境界線のブロックで揉める!!

自分の敷地内に敷地境界のブロックを設置する分には問題はないのですが、もともと隣地境界の中心に境界ブロックが設置されている場合、境界ブロックを折半で計画する場合はお隣さんとの話し合いが必要です。
基本的には工事費用は折半となりますが、お断りをされるケースもあります。後々のトラブルを考えると自分の敷地内に境界ブロックを設置するほうがおすすめです。一番は近隣の方との良好な関係を築くことかもしれません。
庇・プレハブ倉庫によって建ぺい率オーバーしてしまった!!

駐車場の庇、バルコニーに付ける庇。こちらは片持で1m以上跳ね出す場合や、四方に柱がある場合などは建築面積や延床面積に参入されます。また、プレハブ倉庫は行政にもよりますが、基礎で倉庫を緊結すると面積参入されます。
建築士である私が言うのもなんですが、建築基準法の完了検査合格後に設置してください。みなまで言いません。。
ウッドデッキの劣化が激しい!!

ウッドデッキはリビングに続き間のように広い空間を演出し、家族でバーベキューをするなど素敵な空間です。
しかし、木で作ったウッドデッキは2〜3年に一度は再塗装をするなど手入れをしないと劣化します。現在はメンテナンスフリーの木樹脂素材の商品もありますが、その分高価です。
木の素材を選ぶのであれば、DIYをする自信がある方のほうが個人的には良いと思います。
(執筆者:HK-HG 一級建築士・宅地建物取引士・行政書士・応急危険度判定士)