「昼間でも暗い廊下や階段は、気分まで下がってしまいます」 階段・廊下にも自然光を入れる注文住宅の間取りのコツ

「昼間でも暗い廊下や階段は、気分まで下がってしまいます」 階段・廊下にも自然光を入れる注文住宅の間取りのコツ ニュース&トピックス
(写真:photo AC)

初めてのマイホーム。工事が始まってから戸惑うこと、いっぱいありますよね。誰もがマイホームで失敗したくない筈です。

このコラムは、400件以上の注文住宅の設計監理に携わった経験のある筆者が、住宅設計・工事において起こりやすいミス・注意するべきことと、その対策について解説します。

今回は「間取りのコツ」注文住宅の間取りのポイントを建築士として少しづつアドバイスします。

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廊下・階段・洗面所には明り取りのサッシを!

これ、結構忘れがちなんです。建築士として間取りの相談を受ける際、よくアドバイスします。設計をやっていた経験から、提案をしないと注文住宅を建ててから後悔、現場でサッシを増やしたいという要望を受けがちな内容です。建築士として先に提案すべき内容だと思います。

昼間でも暗い廊下や階段、気分まで下がってしまいます。人間ってやはり自然光を少しでも感じたいんだと思います。奥行きの長い廊下の場合、縦長のサッシですと光が奥まで届きますのでおすすめです。

また、水回りについても同様で、浴室はともかく、洗面所には朝に光を感じられ、換気をするためにもサッシを入れましょう。

ちなみに、24時間換気が義務化されているとはいえ、日本人は窓を開ける習慣があります。コロナ以降、換気の大切さを建築士として改めて感じています。自然換気で通風するには、サッシを2箇所は開けないと風の流れができません。

収納率は面積の10〜15%が理想

出典:Photo AC

収納は言わずもがなですが、大切です。目安の収納率は10〜15%。これは建築士をしていて理にかなった割合だと思います。

100㎡(30.25坪)なら10〜15㎡。一間の押入が6〜9箇所程度を収納として確保出来れば理想です。

個室の収納、主寝室のクローゼットはもとより、ティッシュ、トイレットペーパー、薬、買い置きのペットボトル、ビール、掃除機、洗剤、人形、布団、思い出のアルバム、バック、タオル、加湿器、サーキュレーター、スーツケース、ゴルフバック、、、、どこに置きますか。

注文住宅設計の経験から、アドバイスとしては、

棚等、固定する造作は無理して設置しない。造るなら高さが変えられる可動棚にする。              (家族の年齢によって家具等で柔軟に対応)

屋根裏収納を作る(使わないものが溜まっていってしまいますが)

玄関、廊下にも必ず収納を造る。(共用品が意外と多いです)

洗面所はなるべく面積をとる。洗面台と洗濯機の間・洗濯機・洗面所の上にも収納を確保する(動線上も洗面所のタオルや下着入れなどは大切)

壁面も有孔ボード等を用いてハンギング収納を!

です

せっかくの注文住宅ですから、しっかり建築士のアドバイスを受けましょう!

(執筆者:HK-HG 一級建築士・宅地建物取引士・行政書士・応急危険度判定士)