小学校の入学準備!「筆箱って何を選ぶ?」「キャラものはOK?学校指定ってあるの?」元教員ママが解説します

小学校の入学準備!「筆箱って何を選ぶ?」「キャラものはOK?学校指定ってあるの?」元教員ママが解説します ニュース&トピックス
(画像:Canvaにて作成)

小学校入学の準備が少しずつ本格的になってくると、
「筆箱ってどんなものを選べばいいの?」
「キャラものはOK?学校指定ってあるの?」
と迷われる保護者の方がとても多いです。

本記事は、元小学校教員で1年生を3度担任した筆者が学校現場で見てきたリアルな経験も交えながら、
「小学校1年生のための筆箱・文房具選びのポイント」
をわかりやすく解説します。

筆箱や文房具の使いやすさは子どもたちの学習面に大きく影響します。
また、小学校ごとに細かなルールや指定があるため、入学前にしっかり確認しておくことが大切です。

これから筆箱を用意する保護者の方が、迷わず・安心して準備できるように注意点をまとめました。
ぜひ参考にしてくださいね。

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小学校入学に向けて筆箱を準備する基本ポイント2つ

購入する前に、必ず確認しておきたいポイントを2つ紹介します。

まずは「学校説明会・配布プリント」を必ず確認

筆箱選びの前に、必ずチェックしたいのが 学校の指定やルール です。
大体どの小学校でも、秋ごろから3月にかけて「学校説明会」があり、そこで学校側から入学準備についての話があります。

筆箱や文房具のルールについては、

  • 片面タイプ・両面タイプのどちらが推奨か
  • 鉛筆の濃さ(B/2Bなど)
  • 消しゴムの形や大きさ
  • キャラクター禁止・過度な装飾NG などの校則
  • 名前の書き方や持ち物の量
  • 赤鉛筆か、赤ペンか

といった内容が、配布プリントに記載されていることが多いです。

教員として感じていたのは、学校のルールに合わせて準備しておくと、入学後のトラブルが一気に減るということ。
子ども自身も「みんなと同じ」という安心感を得られるため、学校生活のスタートがとてもスムーズになります。

「かわいいから」「子どもが選んだから」という理由でルールを確認せずに購入すると、後から
「そのタイプは使わないでくださいね」
と言われて買い直しになるケースもあります。
まずは、説明会資料を最優先に確認しましょう。

1年生は『開けやすさ・片づけやすさ』が最優先

1年生にとって、授業中に筆箱を開けたりえんぴつを片づけたりする作業は、大人が思うよりとても難しいことです。
そのため、筆箱は “子どもが扱いやすいかどうか” を基準に選ぶのがポイントです。

特におすすめなのは、以下のような特徴をもつものです。

  • ワンタッチで開閉できるマグネット式
    → 力が弱い子でも簡単に開く
  • 中身が整理されて見やすい構造
    → 授業中に「鉛筆どこ?」「消しゴムがない!」と探す時間を減らせる
  • 鉛筆が固定される差し込み式
    → 机から転がり落ちるのを防げる

ファスナー式のペンポーチは中身がごちゃつきやすく、1年生には難しいので、おすすめしません。

スムーズに準備・片づけができる筆箱は、そのまま“学習の集中時間と質”につながります。
まずは「子どもが扱いやすい構造かどうか」を最優先に選んであげてくださいね。

元教員ママが教える「筆箱・文房具選びの注意点」

学校によって細かいルールは異なりますが、私がこれまで勤務してきた学校では、1年生の筆箱の中身は以下のものが指定されていました。

  • 2Bの鉛筆5本
  • 消しゴム1個
  • 赤ペンor赤えんぴつ
  • ネームペン
  • 定規(1年生の途中から必要になります)

これを基準に、注意点を解説します。

装飾の少ないシンプルな筆箱がおすすめ

低学年の子どもにとって、キャラクターや派手な装飾は思っている以上に“注意をそらす原因”になります。
授業中に筆箱を眺めたり、ボタンを押したくなったり、フタを何度も開けたり…という姿は、教員時代に何度も見かけました。

もちろん、子ども自身は悪気があるわけではありません。
ただ、気になるものが目の前にあると、集中力が途切れてしまうのは自然なこと。

そのため、入学当初は
「なるべくシンプルで、余計な仕掛けがない筆箱」
を選ぶほうが、落ち着いて学習できる環境につながります。

デザインはシンプルでも、色や形がかわいければ子どもも喜んで使ってくれますよ。

鉛筆は六角軸・シンプルデザインを選ぶ

1年生の学習に欠かせない鉛筆。
これも、選ぶポイントは“持ちやすさ”と“集中しやすさ”です。

特におすすめなのが、六角軸の鉛筆
六角形は指にフィットしやすく、自然に正しい持ち方になりやすい構造です。
手の力がまだ弱い1年生でも書きやすく、筆圧のコントロールにも役立ちます。

また、鉛筆のデザインもシンプルなものがベスト。
キャラクター柄や模様が多いと、

  • つい見とれてしまう
  • クラスで見せ合いが始まる
  • 名前が書きにくい

などの理由で、学習の妨げになるケースもあります。

たまに、チャームが付いた鉛筆を持ってきている子もいましたが、やはり授業中に触ったり音を出したりしてしまっていたので、おすすめしません。

六角軸+無地または控えめデザイン
これを選んでおけば間違いないでしょう。

消しゴムは小さすぎない・装飾なしで

消しゴムも、実は選び方で使いやすさが大きく変わる文房具のひとつです。

まず、小さすぎる消しゴムはNG
手のひらがまだ小さい1年生は、小さな消しゴムだと力を入れにくく、すぐに転がして落とすことが多いです。
落として無くしてしまい、授業中にモタモタ…という場面も少なくありません。

また、におい付き・キャラクター型などの“遊び要素が強い消しゴム”も注意が必要。
子どもがそちらに意識を奪われてしまい、学習に集中しづらくなります。

理想は、
四角い・シンプルな学習用消しゴム
力を入れたときにしっかり消え、握りやすい大きさのものが1年生には最適です。

ちなみに、経験上男の子は消しゴムをすぐになくしてしまうことが多いです。
もしもの時に備え、箱買いしておくと良いと思います…!

定規は必ずまっすぐなものを

定規は入学してすぐに使うことはありません。
2学期以降の算数で「長さ」の学習がスタートする際に、用意するように学校から指示があります。

そのときに、 絶対に避けてほしいのが“折りたたみ式の定規” です。
(おそらく、指示がある学校も多いはずです)

元教員としての実感ですが……
折りたたみ式は本当にトラブルのもと!

  • カチカチ開いたり閉じたりして遊ぶ
  • ヒンジ部分がすぐに緩んで、まっすぐ測れない
  • パーツが外れて教室のどこかに飛んでいく
  • 壊れて授業中に泣く
  • お友だちと取り合い・見せ合いが始まる

文房具メーカーさんには申し訳ないですが、本当に持ってこないでほしいもの第1位でした。

1年生にとっては、
「折りたためる」「動かせる」というだけで、おもちゃ要素が強すぎてしまうんですよね。

そのため、1年生で選ぶべきなのは “透明で、まっすぐな一枚板タイプの定規”

  • 壊れにくい
  • 使い方がシンプル
  • 目盛りが見やすい
  • 線がまっすぐ引ける

と、メリットしかありません。

入学後の“余計なトラブル”を防ぐためにも、定規だけは迷わず シンプルな直定規(15cm程度) を選んであげてください。

入学前にしておきたい“ひと手間”が子どもの自信につながる

忙しい中でも、入学前にぜひやってほしいこと2点を紹介します。

名前は「全部」に書く

小学校生活のスタートでよく起こるのが、
「自分の物がどれかわからない」「お友だちのと混ざる」
といったトラブルです。

特に文房具はサイズが小さく、見た目も似ているものが多いため、名前がないと一瞬で“迷子”になります。

担任の机の上には、誰のものか分からない消しゴムや赤ペン、鉛筆がごっそり…。なんてこともあるあるでした。

そのため、入学前には
鉛筆1本ずつ・消しゴム・定規・筆箱本体まで、徹底して名前を書く
ことを強くおすすめします。

水性ペンで書くと消えやすいので、耐水性のネームペンを使うと安心です。
シールも便利ですが、子どもがめくって遊ぶことがあるため、できれば上から透明テープで保護しておくと長持ちします。

持ち物に自分の名前がしっかり書いてあるだけで、「これは自分のだ!」という安心感と自信につながり、「ものを大切にする」という気持ちを育てることにもつながります。

家で使う練習をしておく

文房具は、買ってそのまま持たせるより、
入学前に一度“家庭で実際に使う練習”をしておくことがとても大切です。

1年生はまだ手指の動きが未熟なため、

  • 鉛筆の出し入れ
  • 消しゴムの扱い
  • 筆箱の開け閉め
  • 片づけるときの順番

といった、私たち大人が当たり前にできる動作が、実はとても難しいのです。

家庭でほんの数回でも使ってみると、

  • 時間がかかる部分
  • 苦手な動作
  • つまづきやすいポイント

が分かるため、入学後のストレスが減ります。

また、“やったことがある”という経験は、
子どもにとって 「自分は出来る」という自信 になります。

特におすすめの練習は以下です。

  • 鉛筆を自分で削って、筆箱の中に入れる練習
  • 鉛筆で簡単ななぞり書きの練習
  • 「使ったらここに戻す」という確認
  • 消しゴムで書いた部分をきれいに消す練習
  • 定規でまっすぐ線を引く体験
  • 授業のつもりで「机の上を片づける」練習

こうした小さな積み重ねが、入学後の“落ち着いて学習する力”につながります。

まとめ:筆箱は「シンプル+学校指定に合わせる」が正解

小学校入学の筆箱・文房具選びは、見た目よりも 「使いやすさ」「学校のルールに合っているか」 が何より大切です。

そして、入学前に少しだけ“家庭で使ってみる練習”や、“ていねいな名前つけ”をしておくと、学校生活のスタートがぐっとスムーズになります。

シンプルで使いやすい文房具をそろえることは、
「学校で自信を持って過ごしてほしい」 という保護者の思いを叶える、いちばん確実な準備です。

お子さんの新しいスタートが、安心で、楽しいものになりますように。

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    (執筆者:AKKA)