「いまさら人に聞くのはちょっと恥ずかしい…」
歴史や法律、政治のしくみなど、大人になると“知っているつもり”のまま過ごしてしまうことってありますよね。
なのに、子どもに突然質問されて、答えに困ってしまうことも…。
そんなときに頼りになるのが、子ども向けにわかりやすくまとめられた児童書です。
難しい言葉をかみくだいて説明してくれているので、大人の学び直しにもぴったり。
親子で一緒に読めば、会話のきっかけにもなります。
今回は、元小学校教諭で司書教諭経験もあるママの視点から、大人の学び直しにおすすめの児童書3選をご紹介します。子どもと一緒に、楽しく教養をアップデートしてみませんか。
日本史の学び直しなら『角川まんが学習シリーズ 日本の歴史』

学生時代に日本史は勉強したけれど、もう記憶のかなたという方は多いのではないでしょうか。
しかし、日本史は現在の日本や世界情勢を深く知るために非常に重要です。
日本史を学び直すときにおすすめなのが、『角川まんが学習シリーズ 日本の歴史』です。KADOKAWAでは、全16巻に別巻5冊を加えたセットを展開しており、2025年秋には1~15巻の内容が最新研究に合わせてアップデートされました。
このシリーズの魅力は、「時代の大きな流れ」をつかみやすいところです。各時代の特徴がひと目でわかるイラストページが用意されており、出来事同士のつながりを意識しながら読み進められます。学生のころは日本史が苦手だったという方でも、まんがで人物や時代背景を追うことで、「だからこうなったのか」と理解しやすくなるはずです。
筆者も小学校で高学年を担任していたころは、子どもたちにこのシリーズをすすめました。小学校段階で時代の大きな流れをつかむことは、中学高校の学習にも役立ちます。
私自身が授業を考える際にもこのまんがを読みなおしましたが、興味を惹かれるポイントがたくさんあり、大人もついつい時間を忘れて読んでしまうほど面白いです。
また、別巻には人物事典もあり、歴史上の人物を切り口に知識を深められるのもポイントです。子どもはストーリーとして楽しみやすく、大人は抜け落ちていた知識を整理しやすいので、親子で一緒に読む本としても相性がよいでしょう。歴史を一からやり直したい方はもちろん、ニュースで出てくる時代背景をもう少し理解したい方にもおすすめです。
身近な権利やルールを学ぶなら『こども六法 第2版』

「法律」って何なのか?日本にはどんな「法律」があるのか?
子どもに聞かれたとき、すぐに答えられるでしょうか。
正直、自信がない方が多いかもしれません。
そんな法律をぐっと身近にしてくれるのが、『こども六法 第2版』です。
2019年刊行のロングセラーをもとに、法改正や新法を反映して24ページ増補。2024年3月7日に発売された第2版では、刑法の改正による性的同意や拘禁刑の新設、時効の延長、新法「こども基本法」なども加えられています。
本書のよさは、法律を「自分や相手を守るための知識」として伝えてくれる点です。目次には、刑法、民法、憲法、こども基本法、いじめ防止対策推進法などが並び、子どもの生活に関わる法律がわかりやすく整理されています。いじめや虐待、SNSトラブル、契約など、親としても知っておきたいテーマが多く、大人が読んでも学びの多い一冊です。
特に、子育て中の大人にはぜひ手に取り、お子さんと一緒に読んでほしいです。
子どもの権利を正しく知ることは、親子の関わりを見直すきっかけにもなりますし、ニュースで見聞きする出来事を「法律の視点」で考える助けにもなります。
法律を知る「入口」としてこの一冊から始めると、法律への苦手意識がやわらぐでしょう。
政治を身近に感じたいなら『ドラえもん社会ワールド 政治のしくみ』

「政治は苦手」「ニュースを見てもよくわからない」。そんな大人は多いです。
しかし、政治は日本に住む人々の暮らしをよくすると同時に、未来をつくるためのもの。苦手でも、大人として最低限の知識はもっておきたいものです。
政治が苦手と感じる方におすすめなのが、『ドラえもん社会ワールド 政治のしくみ』です。小・中学校の社会科教科書の内容に準拠しながら、地域の暮らしに関わる政治、選挙制度、世界のさまざまな政治の形や歴史まで、政治に関するテーマをドラえもん達がわかりやすく解説しています。国会だけでなく、地方自治も扱っている点が特徴です。
政治というと、どうしても遠い世界の話に思えますが、実際には学校、福祉、防災、ごみ収集、道路整備など、日々の暮らしのすぐそばにあります。この本は、そうした「身近な政治」から入れるのが魅力です。選挙のしくみや政治の役割もやさしく整理してくれるため、大人が読み直しても「なるほど、そういうことだったのか」と感じるはずです。
ドラえもんシリーズは親しみやすく、子どもから大人まで手に取りやすいのも大きな強みです。「本当は政治をよく分かっていなかった」人がニュースを理解する土台をつくる入門書としてぴったりの一冊です。
まとめ
大人の学び直しというと、つい身構えてしまいがちですが、児童書であればやさしい言葉で書かれているので、気軽に手に取りやすいです。そして以外にも、児童書の方が深く学べることも少なくありません。『角川まんが学習シリーズ 日本の歴史』は歴史の流れをつかむのに役立ち、『こども六法 第2版』は身近な権利やルールを見つめ直すきっかけをくれます。そして『ドラえもん社会ワールド 政治のしくみ』は、政治をぐっと身近なものに感じさせてくれるはずです。
「いまさら人に聞けない」と感じることこそ、学び直してみると意外と楽しいものです。子どものための本と思われがちな児童書ですが、大人にとっても学びの入口としてとても頼もしい存在。親子で学ぶのもおすすめです。気になる一冊から、ぜひ手に取ってみてください。
(執筆者:AKKA)

